歌で知るインドネシア メンバーが持ち歌力強く ラグラグ会コンサート

 混声合唱団「ラグラグ会」は6日、南ジャカルタのヤマハミュージックセンターで年末コンサート「ラグラグパーティー2014」を開いた。
 歌を通じてインドネシア理解を深める同会は、愛国歌で知られるインドネシアの代表的作曲家イスマイル・マルズキ、日本の南洋歌謡ブームの主要人物でもある、ソロの作曲家グサン・マルトハルトノらの名曲から、群島の津々浦々の民謡も取り入れた。
 鎌田慶昭さんとともに指揮をとった中村征夫さんが、毎週水曜日の練習で歌を指導。インドネシア語の発音を教えている。「音痴は直るもの。直していこうと努力する過程で、性格まで変わってしまう人もいるものだ」と話した。司会・吉田隆さんが日イの言葉を混ぜた軽妙な進行で盛り上げた。
 ソロ曲では難波江雪弘さん、小川和美さん、近藤英文さんらが披露し、会の終盤では佐久間武美さんが青年の感傷的な思いをつづった「バンドンスラタン(南バンドン)」、ハルピタ吉田さんが10年越しのラブレターをめぐる「サンプルスラット(空封筒)」とクロンチョンで盛り上げた。鍋谷政宏さんは2000年代の大ヒット曲、熱い恋情を甘く歌う「タカン・テルガンティ(君だけ)」で会場をロマンティックに染めた。
 ラグラグ会は各地に支部、OB会があり、東京から齋藤有紀雄さん、大阪から下出澄夫さん、青森・弘前から和氣太司さん、南スラウェシ州マカッサルから竹内清ロビーさんが訪れた。5年連続参加の下出さんは「だんだんインドネシアに来る機会が減ってきたが、来年もぜひ参加したい」と語った。
 ラグラグ会結成の原点は1974年1月15日の反日暴動「マラリ事件」。国内の政治情勢に絡み日本の「経済進出」に非難が湧き上がった。77年に国広道彦公使(当時)、日本人学校教諭らがインドネシア文化を学ぼうと始めた。
 閉会のあいさつでは、佐久間さんは「来年、2015年でインドネシアは独立70周年を迎えます。インドネシアがますます発展して、平和な世の中が続くことを願ってやみません」と締めくくった。(吉田拓史、写真も)
 
◇ラグラグ会 毎週水曜午後7時〜同8時半、中央ジャカルタのインティランドビル19階で練習。問い合わせは鍋谷さん(携帯0811・840・034)まで。

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