丸紅と東芝が受注 IPPの地熱発電所建設  バンドン近郊

 丸紅と東芝は十三日、国営の地熱発電会社のジオ・ディパ社がIPP(独立電力事業者)として事業を進める西ジャワ州バンドン近郊のパトハ地熱発電所一号機の建設を受注したと発表した。地熱資源量が世界最大のインドネシアでは、再生エネルギーの活用を積極的に進める方針を示しており、日本企業にとっても大きなビジネスチャンスとなっている。

 東芝がタービンと発電機一基を納入。丸紅が発電所計画の立案、周辺機器の調達、建設を取りまとめる。受注額は約七十億円。二〇一四年に運転を開始する。出力は五十五メガワット(MW)で、国営電力会社PLNに売電する。
 日本の重電メーカーは地熱発電の設備機器で、腐食、高温への耐性など高い技術を持っており、東芝は地熱発電のタービン、発電機を北米、アイスランド、フィリピンなどで納入するなど地熱発電設備の世界トップクラスのシェアを誇る。今回初めて、インドネシアで地熱発電機器を受注した。
 パトハ地熱発電所は一九九〇年代からジオ・ディパ社が開発を計画していたが、資金調達などで難航していた。井戸から蒸気が確認されたことで実現の見込みが立ち、二〇〇八年に国営銀行のバンク・ヌガラ・インドネシア(BNI)から事業の融資を取り付け、今年一月に設計から建設までを含めたEPC(設計・調達・建設)契約の入札を実施。丸紅と東芝のグループが受注した。五十五MW以上の発電が見込めることから今後拡張するという。
 丸紅と東芝は今後も協力してインドネシアで地熱発電の建設受注を狙う。丸紅は、建設の受注だけでなく発電所を運営するIPPの実施者としても事業を展開していく方針。丸紅は火力、水力なども含めてIPPによる電力事業で強みを持っており世界的に事業を展開している。
 地熱ではこれまでにフィリピン、コスタリカでIPPでの発電事業に乗り出しており、インドネシアでも今年六月に南スマトラ州のランタウ・デダップ地熱発電所の開発を行う仏系のGDFスエズと地場系のシュプリーム・エナジー社の合弁会社に出資する形で参画している。
 インドネシア政府は国内で約二万七千MW規模の地熱発電が開発できると試算。日本でも福島第一原発の放射能漏れ事故以降、地熱に注目が集まっているが、インドネシアではそれ以前から電力供給量の引き上げや石油依存の脱却などを目指し地熱開発を進める方針を打ち出していた。
 開発リスクの高さなどが原因でこれまで発電量は約一千MWと少ないが、今後、IPPや円借款、世銀などの融資による地熱発電案件の増加は確実視されており、地熱発電の設備で強みを持つ日本メーカーや事業参画を狙う日本の商社が事業にかかわっていくことが予想されている。

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