日本人が魚屋オープン 食卓に新鮮な魚を スラバヤの和田さん

 東ジャワ州スラバヤ市ダルモ・プルマイ通りの商業地区「パサール・モデルン」で先月上旬、水産コンサルタントの和田圭さん(29)が鮮魚店「さかなや はじめました」を開いた。インドネシアでは確保が難しい新鮮な魚を食べてもらいたいと、加工から販売までを一元管理。「国内には美味しい魚がたくさんある。新鮮で安全な魚を食卓に届けたい」と張り切っている。 

 6〜12歳の間をインドネシアで過ごした和田さんは、水産物を取り扱う日本の商社に入社。マレーシアやベトナム、インドネシアで働いた経験から、インドネシアにもおいしい魚介類が豊富にあることを知っていたが、良質な魚は一度に量をさばける輸出に回されがち。国内流通した場合も輸送時や店頭での保存が悪く、新鮮なものが消費者に届きにくい。ならば自分が担い手になろうと今年8月、会社を辞めて独立した。
 販売する魚介類は、東ジャワ州と中部ジャワ州の境界にある地場系加工処理施設の一部を借り受けた独自の生産ラインで処理・加工している。浜辺にほど近く、約2メートルの小舟を操る漁師たちが毎日、30キロほどの魚介類を持ち込む。周辺にほかの工場がなく、排水などの汚染がないことも場所を選んだ決め手になった。
 まだ生きている魚は施設でしめ、全商品を凍結機械でマイナス40度に瞬間冷凍する。和田さんは「インドネシアでは表面が凍っていれば大丈夫と判断される場合があるが、魚の芯まで凍らせないとだめ。温度は低ければ低いほどよい」と説明した。
 スラバヤの店でも、鮮度へのこだわりを徹底している。陳列中に鮮度が落ちるのを防ぐため、商品はマイナス30度の冷凍庫で保存。魚介類は店頭に並べず、客は種類や価格が載ったメニューから商品を選ぶ。タチウオやサワラ、ハタといった魚から、ヤリイカやイイダコ、ウチワエビまで、日本人になじみのある商品がそろう。主な商品の価格は100グラムあたり約1万〜2万ルピア。
 客の8割近くが日本人で、幼い子どもを持つ母親が多いという。和田さんは「三枚おろしの切り身は骨がなく、子どもでも食べやすいと人気。刺身にできるほど新鮮なヤリイカもなかなか手に入らないため、よく売れます」と話す。
 客におすすめの調理法を教えたり、要望に応じて新たな商品を作ったりする。「ヤリイカの子どもで沖漬けを作りました。つみれ用にすり身のリクエストもいただいているので、それも試作します」。今後はサバのみりん干しやアジの干物、イカの塩辛の開発を進めるという。来年はジャカルタへの出店も計画している。(毛利春香)

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