インフラ5年で54兆円 海運網整備に重点 新たな中期開発計画

 国家開発計画省(バペナス)は21日、2015〜19年の中期開発計画を新たに作り、インフラ整備に5519兆4千億ルピア(約53兆6千億円)必要であると発表した。海運網整備を中心とした物流改善に重点を置いたことが特徴で、外資企業にも資金面での協力を求める。

 地元メディアによると、新政権の構想「海上高速」のための港湾整備などに700兆ルピア必要になる。戦略港として中心となる24カ所を指定し、港を新設または拡張する。
 このうち北スマトラ州クアラタンジュン港と北スラウェシ州ビトゥン港は国際ハブ港として発展させる。2港に加え、ジャカルタ特別州のタンジュンプリオク港、北スマトラ州のブラワン港、東ジャワ州のタンジュン・ペラック港、リアウ諸島州のバタム港、南スラウェシ州のマカッサル港を、大型船舶が停泊可能な主要港として海運網のハブにする。その他の1481の港湾も順次整備する。
 陸上交通では新たに2650キロの一般道と千キロの高速道路を建設。陸海の物流インフラ改善で現在国内総生産(GDP)の23.5%を占める物流費用を19.2%まで下げることを目指す。
 電力では5年間に発電容量を3万5千キロワット増やす。現在81.5%の電化率を19年に96.6%にする。
 また、計15の工業団地の造成に47兆7千億ルピアが必要になるとした。このうち13はジャワ島外に作り、地方の経済発展を後押しする。
 食糧自給達成のための農業分野では30の貯水池を作る。灌漑(かんがい)は100万ヘクタール新たに作り、330万ヘクタールを修復する。
 バペナスのインフラ担当者のデディ・プリアトナ氏によると、5519兆4千億ルピアのうち、50%を地方・中央政府予算で、20%を国営企業から、30%を民間企業からの投資を想定している。同氏は「外資を含む民間の助けが必要だ」とも述べた。
 計画では来年の政府のインフラ支出は236兆6千億ルピアとなっているが、2015年予算での割り当ては151兆ルピア。不足分85兆7千億ルピアは燃料補助金削減分でまかなうとしている。来年1月に2015〜19年中期開発計画としてジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領が署名する。(堀之内健史)

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