ヌヌン容疑者逮捕  逃亡7カ月、強制送還 バンコク市街地の高級住宅に潜伏 中銀上級副総裁選挙汚職事件

 タイ警察当局は七日夜、バンコク市街地の高級住宅で、二〇〇四年の中銀上級副総裁選挙に絡む贈収賄事件で、賄賂の資金提供者の一人とされ、汚職容疑で国際手配中の女性実業家ヌヌン・ヌルバエティ容疑者(六一)を逮捕、十日、同容疑者は七カ月ぶりにインドネシアへ送還された。収賄で三十人に上る元国会議員を訴追した汚職撲滅委員会(KPK)は、事件発覚から三年を経てようやく贈賄側の追及に着手する。

 タイ警察は七日夜、バンコク市街地のサパーンスン地区にある高級住宅地の借家を家宅捜索し、ヌヌン容疑者を逮捕した。これを受け、KPKのチャンドラ・ハムザ副委員長らがバンコク入りし、身柄を引き受け、十日午後六時半ごろ、ガルーダ機でスカルノハッタ空港に到着。南ジャカルタ・クニンガンのKPK事務所で深夜まで取り調べた後、東ジャカルタ・ポンドックバンブの女性刑務所に拘置した。
 KPKは今年三月、ヌヌン容疑者がタイに潜伏していることを確認、タイ司法当局に身柄送還を要請し、タイ側も六月に承諾していた。
 ヌヌン容疑者は十一月、海外の繁華街とみられる場所にいる様子を写した写真が広まり、シンガポールかタイで最近撮影された可能性があると報道され、国内の有力者や海外のビジネス仲間らが逃亡をほう助しているとの見方が出ていた。

■内部告発から3年
 同事件は、二〇〇八年、闘争民主党のアグス・チョンドロ議員の内部告発が発端となり、メガワティ政権末期に国会第九委員会(金融・開発計画)が実施した中銀上級副総裁選挙への支持をめぐる贈収賄が発覚。当選したミランダ・グルトム氏が選挙数日前、南ジャカルタのホテルで闘争民主党議員と会合を開き、同党がミランダ氏を支持する方針を固め、見返りに裏金も確約したとされる。
 この資金源をめぐり、ミランダ氏の友人で、政財界に幅広い人脈を持つ「ロビイスト」として知られるヌヌン容疑者が用意したとの証言が続出。〇九年以降、収賄罪で国会議員が次々と訴追される中、元国家警察副長官のアダン・ダラジャトゥン議員(福祉正義党)を夫に持つヌヌン容疑者を、KPKが容疑者に断定したのは今年三月。病気治療を理由に、同容疑者がシンガポールへ渡航してから約一年が経過していた。
 今年に入り、KPKはゴルカル党、闘争民主党、開発統一党(PPP)の現職議員を含む政治家二十二人を一斉逮捕。しかし、贈賄側の関係者の訴追は遅々として進まず、ヌヌン容疑者の送還を受け、中銀の有力幹部だったミランダ氏らの処遇が注目されている。

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