インドネシア・ブックフェア開催 イストラ・スナヤン、9日まで 日本も初出展、コミック展示
インドネシアで最大の本の見本市「インドネシア国際ブックフェア2014」(主催同実行委員会)が1日、中央ジャカルタのイストラ・スナヤンで始まった。初参加の日本を含め11の国と地域が出展し、出版社などが約70のブースで書籍や雑誌の宣伝を行った。会場では本の値引き販売も実施され、来場者でにぎわっている。
会場内では国内最大手のグラメディアなど出版社や書店がブースを設け、新刊書の宣伝を行っている。本のセールコーナーでは定価の30〜50%で値引き販売され、お目当ての本を探す人でごった返している。ジャカルタ在住の会社員、ノファさん(24)さんは料理の本を探していた。「写真が多く入った本は高いので、ここで安くなったものを買います」と話した。
今回は過去最多の11の国と地域が参加。海外からは初参加の日本のほか、サウジアラビアやマレーシア、パキスタン、シンガポール、中国、韓国、台湾などがブースを出展した。サウジアラビアのブースではメッカのカーバ神殿を巡礼する光景をビデオで流し、コーランの豪華本が並んでいた。
「マンガ・フェス」の一環で出展した日本ブースにはコミック(漫画単行本)を中心に複製原画などが展示された。原画を見ていた中学生のギタさん(15)は「日本の漫画ではワンピースが好き」と話す。会社員のユルーさん(25)は「漫画にも興味があるが日本では村上春樹の小説が好き」と語った。
ボランティアでブース担当をしているダルマプルサダ大学日本語学科2年生のアユさん(19)は来場者に日本漫画に対するアンケートを取っていた。「8歳から30代の方まで来ました。男女関係なく関心は高い」と言う。
「マンガ・フェスティバル」を共催する経済産業省商務情報政策局の柏原恭子メディア・コンテンツ課課長は「漫画やアニメを通じて日本への関心を持って頂き、ありがたい」とし、クール・ジャパン戦略の一つとして漫画への期待を込めた。
同フェアは9日まで。午前10時〜午後9時、入場無料。(阿部敬一、写真も)