ウェザーニューズ、進出 BMKGと協力、デジタル地球儀設置

 日本で500万人以上のユーザーを抱え、世界12カ国で展開する民間気象会社ウェザーニューズ(本社・千葉市)がこのほど、ジャカルタ特別州内に駐在員事務所を開いた。11日には中央ジャカルタの気象気候地球物理庁(BMKG)で、同社が開発したデジタル地球儀「ウィズ・グローブ」の引き渡し式があった。(西村百合恵、写真も)

 BMKGのメインロビーに設置した「ウィズ・グローブ」は直径約1メートル。気象状況、天気図の等圧線、海流の動き、海水温の4種類を映像で表示する。BMKGのアンディ・エカ・サクヤ局長が昨年から同社に要望し、東南アジア諸国連合(ASEAN)では初の設置が実現した。
 アンディ局長はあいさつで、エルニーニョ現象を例に挙げ、南米ペルー沖で発生した現象がインドネシアに干ばつなどの被害をもたらすと説明。国内にとどまらず地球上の気象を把握する必要があるとして、デジタル地球儀の設置を発案した。「国民に地球上の気象に関心を持ってほしい」とも話した。
 式にはウェザーニューズの草開千仁(くさびらきちひと)CEOも出席し、日イの気象状況は類似した点が多く、同庁との協力関係を結ぶことが重要だと話した。同氏は「インドネシアの災害対策に貢献したい」と力を込めた。
 また、草開氏はインドネシアに進出する企業や官公庁に対し独自開発したレーダーの情報を提供する「リスクコミュニケーションサービス」を展開すると明らかにした。同サービスはリスクコミュニケーターと呼ばれる専門家が気象状況から、利用者に最適な情報を提供するもの。インドネシアに気象観測用と津波観測用のレーダーを設置し、BMKGと気象情報を共有していく予定だという。
 ウェザーニューズは民間企業としては世界最大規模の気象情報会社。独自開発したレーダーやセンサーなどを国内外に約5千基設置している。「ウィズ・グローブ」はスイスのジュネーヴに本部を置く世界気象機関(WMO)にも1台設置している。

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