夜明けからW杯声援 下町でも開幕戦に熱中 シーツを即席スクリーンに

 インドネシア西部時間で13日午前3時過ぎに開幕したサッカーワールドカップ(W杯)ブラジル大会。国民的人気のサッカーの祭典に中央ジャカルタのカンプン(下町)クボンカチャンでも、夜明け前から開幕戦に歓声を上げる住民の姿が見られた。市民にとって観戦で寝不足となる1カ月が始まった。
 住民はベッドのシーツを即席スクリーンにし、この日のために購入したというプロジェクターを使って大画面で観戦。道路を挟んだ向かい側のトラック荷台に取り付けたため、タクシーやカキリマ(移動式屋台)が時折、観戦者の前を通過。午前4時過ぎには、アザーン(礼拝の呼びかけ)が街中に響き渡ったが、熱中した観戦者は大して気にもせず開幕戦を見入った。ブラジル代表のユニフォームを着たり、眠い目をこすりながら観戦する者もいた。
 ブラジル代表のエース、ネイマール選手が2得点を上げるなど、サンパウロのゴールにボールを蹴り入れると、座っていた住民たちは飛び上がったり、ハイタッチをしたりして盛り上がった。
 ブラジルが大ファンというアジャイさん(16)は「ブラジルはやっぱり強いね」とサッカー王国の力強い攻撃に魅了されていた。「このあとは学校にいかなくちゃ」。勝利に酔いしれながら一日のスタートを切った。
 インドネシアでサッカーは、バドミントンと同じく国民的スポーツとして愛されている。昨年7月にはイングランド・プレミアリーグのチェルシーやアーセナルが来イするなど、世界の高いレベルのサッカーを身近に感じる機会が増え、インドネシア23歳以下の代表チームも近年、実力がつき始めてきた。
 今大会の国内の放映権は、フィシ・メディア・アジア(VIVA)が6580億ルピアで獲得した。ブラジルワールドカップの前哨戦であるコンフェデレーションズカップや21日にトルコで開幕する20歳以下のワールドカップの放映権も含まれている。インドビジョンやトランスビジョンなどの有料放送のほか、民放テレビ局ANTVやTVワンで全試合を観ることができる。(山本康行、写真も)

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