患者情報をオンライン化 首都病院と保健所連携 待ち時間短縮に効果

 ジャカルタ特別州内の病院と保健所(プスケスマス)で患者情報をオンラインで管理し、共有する仕組み作りが進んでいる。中央ジャカルタの州立タラカン病院と12の保健所で3月から試験的に導入した結果、待ち時間の短縮化や病院紹介の効率化に一定の成果があったとして、他の病院にもオンライン化を拡大する方針だ。
 同州保健局のディアン・エマワティ局長は11日、「診療の待ち時間を減らしたり、保健所で扱えない病気の患者に病院を紹介したりできるなど、一定の効果を上げている」と強調した。
 インドネシアでは地域にある保健所で診察を受けてから、症状に応じて、総合病院で診察を受けたり、薬を処方してもらったりするが、病院で何時間も診察待ちになるなどの問題が指摘されてきた。保健所は紹介状は用意するものの、病院自体を紹介することはなく、患者が探さなければならなかった。
 患者情報が共有されることで、医師の診療時間の短縮にもつながったという。特にタラカン病院では早朝から治療を受けるために患者が列をなして待つことがあった。
 開始当初の登録患者数は全体の約30%だったが、現在は70%の患者が利用するようになっている。アホック知事代行は「他の病院でも運用できるように整備していきたい」との方針を表明。今後はチプトマングンクスモ病院など中核病院に広げ、今年末までに全ての保健所に導入する計画だ。患者情報だけでなく、病院の診察待ち時間などもデータ化することで、患者が簡単に空いている病院を保健所から紹介してもらえるようにもするという。
 一方で国民皆保険制度(BPJS)のデータとの整合性がとれていないなどの問題もあり、病院側は早期の統合を州政府に訴えている。(高橋佳久)

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