ムスリム観光客を誘致 観光創造経済省 今年20万人目指す

 インドネシア政府がムスリム観光客誘致に注力する。観光創造経済省は12日、2014年のムスリム観光客数を前年比4万人増の20万人に設定したと明らかにした。同省と地方行政はムスリム観光客の受け入れ環境の整備に注力する。  
 来月2〜3日にはイスラム協力機構(OIC)加盟国57カ国の観光促進フォーラムがジャカルタで開催される予定で、同省のサプタ副大臣は急成長するムスリム市場の需要を取り込むべきと強調し、「マレーシアの受け入れ体制はインドネシアより優れている。しかし、整うまで待つことはできない」と話した。
 OICによると、ムスリム観光客の主な13年の渡航先は、トルコ(3560万人)、マレーシア(2500万人)、サウジアラビア(1360万人)、エジプト(1110万人)、モロッコ(940万人)。12年消費総額は1370億ドルで、18年には1810億ドルに上る見込みという。30年までには全世界のムスリム人口は22億人に達すると予測されている。
 ムスリム観光客誘致に向け、同省はイスラム学者会議(MUI)と協力する方針だ。国内のホテルやレストランにキブラット(聖地メッカを示す矢印)の設置やハラル(イスラム教義に沿った)認証の取得を促す。さらに国内13カ所(東ジャワ州など)をムスリム観光客の主要目的地に指定し、礼拝室や男女別のプール設置など受け入れ体制を整備する。
 ジャカルタ特別州政府は州内のレストランに対し、ハラル認証の取得を要請している。さらに、ジョコウィ知事は中東とマレーシアのムスリム観光客をターゲットにイスラムの戒律に沿った「シャリア(イスラム法)ホテル」などを増設する意向を示している。
 ムスリム観光サイトを運営するシンガポールのクレセントによると、ムスリム観光客の受け入れ環境が整った国の調査結果でインドネシアは4位。1位がマレーシアで、次いでアラブ首長国連邦、トルコ。(小塩航大)

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