麻薬密売で刑務官逮捕 「手数料」1袋2万円 東ジャカルタ チピナン

 インドネシア最大の刑務所である東ジャカルタのチピナン刑務所内で麻薬の売買に関わったとして、東ジャカルタ警察は24日までにファフマン刑務官(28)を逮捕したと発表した。
 警察の調べによると、刑務所出入り口の警備担当のファフマン容疑者は13日、同所に届いた覚せい剤565グラム(7億5千万ルピア相当)が入った同容疑者宛てのバッグを受け取った。警察は容疑者が制服の裏に隠し持っていた覚せい剤を発見。覚せい剤の売買に使用していたとみられる携帯電話1台を押収した。
 ファフマン容疑者はこれまで5回、外部から覚せい剤を受け取り、受刑者に売りさばいていたとみられ、1袋あたり100万〜200万ルピア(約9千〜1万9千円)の手数料を受け取っていたと自供しているという。この手数料は全額妻の口座に振り込んでおり、生活のために犯行に及んだと供述している。
 昨年8月には、チピナン麻薬刑務所内の職業訓練施設で覚せい剤を製造する機材が見つかり、国家麻薬委員会(BNN)が所内を家宅捜索。同刑務所に収容されている受刑者を取り調べる騒ぎがあった。
 警察は今回覚せい剤を注文した受刑者は、昨年の一斉摘発で麻薬密造が発覚したフレディ・ブレマン死刑囚とも関係があるとみている。また覚せい剤の送り主の男が国外に住んでいる可能性もあり、薬物の入手経路などについて捜査を進めている。
 インドネシアでは全国各地の刑務所に収容されている約15万人の受刑者のうち、麻薬罪が半分近くを占める。うち約2万7千人は密売者や製造者ではなく常習者のため、BNNはリハビリを受けさせ社会復帰を重視すべきだと訴えている。

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