情報で関西企業支援 バンバン大阪総領事代行 防災教育で協力も

 今年2月に松井一郎大阪府知事が来イするなどインドネシアと関西の交流が活発化している。在大阪インドネシア総領事館のバンバン・スギアント総領事代行(57)に交流・協力の現状と今後の展望について話を聞いた。
―関西の印象は?
 2011年に赴任してから、関西の人はとても友好的でまじめに働く努力家だという印象を持った。大阪のたこ焼きなどの食べ物もおいしかった。地下鉄やバスの公共施設やインフラも素晴らしい。昨年11月には関西ジャカルタ便が就航し訪日するインドネシア人も増加するだろう。関西は京都や奈良など観光地が多く、大阪を拠点に観光するのもお薦めだ。
―関西との経済関係は?
 昨年のインドネシアへの外国直接投資額で日本は首位だ。関西からも3年間で約50社の企業が進出した。関西企業からインドネシア経済に関する情報を求める声が大きく、昨年には地場銀行と共催しセミナーを開催するなど、情報提供に力を注いだ。さらに、日本インドネシア経済協会関西の木下一会長などの橋渡し役が活躍してくれている功績も大きい。今後は経済交流が活発になるような支援もさらに重要になるだろう。
 14年の最低賃金が急上昇し、日系企業からは不安視する声がある。正確な情報を提供し不安を取り除きたい。インドネシアの経済成長には関西を含む日本からの投資が欠かせない。
―在大阪インドネシア総領事館の役割は?
 管轄地域17府県で生活する在留インドネシア人の支援と、日イ両国の社会経済交流を促進させることだ。管轄地域には約7千人のインドネシア人が生活する。学生が約千人、研修生が2千人以上いる。関西の中小企業で働く人が多い。パスポート申請や子育てなどさまざまな分野で支援する。
 毎年11月に「インドネシア人の集い」と題した交流イベントを開き、レバラン(断食月明け大祭)やクリスマス会も一緒に祝ったりして親睦を深めた。各地方に住むインドネシア人のために出張サービスも実施する。
―関西との震災連携は?
 今月11日で東日本大震災が発生して3年が経った。両国は災害大国として教訓を共有することが可能だ。1995年の阪神淡路大震災の際に、領事館は神戸市にあり被害を受け、大阪市に移った。日本の小学校では防災訓練を実施するなどして防災教育が普及している。日本が培った経験や知識をインドネシアに教えてほしい。インドネシアと関西の大学との連携も強化できる。
  (聞き手・小塩航大、写真も)
 【プロフィル 】  バンバン・スギアント大阪総領事代行 西ジャワ州バンドン出身。1956年12月生まれ。パジャジャラン大学政治社会学部卒業後、外務省入省。ドイツ、ブラジル、ギリシャの大使館で勤務した。家族は妻と子ども3人。

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