ジョクジャにも降灰 邦人観光客キャンセルも

 降灰はクルッド山から西へ約280キロ離れた古都ジョクジャカルタにも届いた。土器の村として知られるバントゥル県カソンガン村の通りでは、オートバイや自転車に乗る人々がマスクを付けて通り過ぎた。
 ジョクジャカルタに約5年在住し、日本人留学生たちの面倒を見る清水富孝さん(59)によると、火山灰は2010年のムラピ山噴火の時と同じ1〜2センチ積もった。周辺の商店はシャッターを半開きにして営業。住民はマスクを着用し、玄関付近に積もった灰の掃除に追われた。
 バスなどの交通機関への影響は出ていないが、アディスチプト空港は閉鎖した。ジョクジャカルタには邦人約45世帯が在住している。市街地にあるガジャマダ大学(UGM)は単位登録期間で、キャンパスに向かう学生は少ないが、大学側はフェイスブックなどを通じ自宅待機を呼びかけている。
 ジョクジャカルタを管轄する在インドネシア日本大使館は、在留届を出している邦人に向け、噴火状況などの情報を送り、引き続き注意を呼びかけている。
 国内各地への旅行パッケージを提供しているパンダトラベルのジャカルタ支店では、13、14両日に3組11人がジョクジャカルタへの観光を予定していた。うち2組9人が噴火前の13日に到着、1組はキャンセルした。15〜21日に予定している6組18人は空港閉鎖のため出発を見合わせている。
 東ジャワ州の在スラバヤ総領事館によると、スラバヤ在住の邦人550〜600人から被害報告は届いていない。降灰は1〜2センチで視界が悪く、普段、市街地から見える海は灰に遮られた。市内で噴火の影響による交通渋滞などは発生していない。(山本康行)

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