ガス不足など課題に 車両倍増計画も トランスジャカルタ

 首都の渋滞緩和を目指し、ジャカルタ特別州が積極的に整備を進める専用バスレーンのトランスジャカルタで、車両数を現行の約540台から倍増させる計画を打ち出している。来年500台の追加を予定しているが、石油の代替燃料として公共輸送機関での利用を促進している圧縮天然ガス(CNG)の供給が追いつかないとの懸念も出ている。
 トランスジャカルタ利用者のコミュニティー「トランスジャカルタの声」のデビット・チャハヤナ代表は「CNG供給所でいつも長い列ができる」と批判。罰金を強化して専用バスレーンの渋滞をなくし、車両数を増やしても、燃料不足により実際に走る車両の数が十分でなければ無意味と指摘した。
 ジャカルタ州内には9カ所のCNG供給所があるが、車両数に対し不足しているのが現状。ジョコウィ知事は、5カ所の供給所を新設するほか、20台の移動式ガス供給車を導入するとしている。同知事は「(国営石油・ガス)プルタミナも(国営ガス)PGNもエネルギー鉱物資源省も準備ができたと言っている。後はわれわれが約束を守らせるだけだ」と自信を見せた。
 一方、公共サービス機関(BLU)トランスジャカルタ社は2015年までにCNGを利用するバスを3500台まで増やす計画。ジャカルタ州のアンディ・バッソ・マッパポレンロ・エネルギー工業局長は「準備を急がなければいけない」と話した。
 トランスジャカルタと他のバスの接続性向上を目指し、郊外の衛星都市とジャカルタ中心部を結び、専用バスレーンを通行するバス「APBT」の路線も増やしているが、車両数不足や非効率な運行体制に批判が出ている。西ジャワ州ブカシ〜中央ジャカルタ・タナアバン間のAPBTで通勤するルディさんは「30分で来る時もあれば2時間待つときもある」と不満を漏らす。郊外ではバス停の未整備が問題だという。

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