SEAゲーム きょう開幕 東南アジア11カ国が激突

 一九九七年以来、十四年ぶりのインドネシア開催となる第二十六回SEAゲーム(東南アジア選手権大会)が十一日、開幕する。二十二日まで、南スマトラ州パレンバン、ジャカルタ特別州を舞台に、四十四種目で計五百四十二個の金メダルをめぐり、東南アジア十一カ国からアスリートや関係者約一万六千人が集まり、熱戦を繰り広げる。

 パレンバンのジャカバリン競技場で午後七時から行われる開会式には、ユドヨノ大統領、アニ夫人らが出席。南スマトラ州の学生ら約三千五百人による伝統文化を取り入れたダンスが披露され、空には約二十分間の花火が上がり、大会を盛り上げる。
 大会初日は、パレンバンで水球とチェス、ジャカルタ特別州でカヌーレース、サッカーなどの試合が行われる。インドネシアがホスト国を務めるのは、一九五九年の同大会開始以来、今回で四度目となる。

■大会運営に不安
 開幕直前になり、関連設備の未完成やリエゾン(連絡係)不足などが次々と明らかになり、大会の円滑な運営が危ぶまれている。
 SEAゲーム実行委員会パレンバン支部は九日、リエゾン要員が不足していると発表。当初予定していた七百五十人から、四百八十七人に削減。大会運営側と出場チームの情報連絡や調整などを担うリエゾンの不足は、競技の円滑な運営に影響を与えるとみられ、統括部は急きょ、ボランティアを募集する構えを示している。

■未完成の設備も
 西ジャワ州チプル湖のカヌーレース競技場では、九日時点で事務室、多目的ホール、プレスルーム、ドーピング検査室など補助施設は未完成。大会関係者は「完成に向けて、まだ建設中だが、レースは可能だ」としている。選手団からは「なぜまだ建設中なのか。SEAゲームが行われる施設ではないのか」と困惑の声が上がっているという。
 シンガポールの大手紙ストレート・タイムズは九日、パレンバンの会場施設について記者の雑感を報じた。テニスや競泳が行われるジャカバリン運動場では、ちりが飛び交い、プールに悪臭が漂っていると酷評。中には四つ必要な照明が一つしかない会場施設もあるという。

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