「来年から州主催に」 ジャカルタフェア開幕 モナスへの移転も検討 アホック副知事

 「ジャカルタ見本市(ジャカルタ・フェア)」が中央ジャカルタ・クマヨランの国際展示場(JIExpo)で6日、開幕した。1962年に初開催され、昨年は約1カ月の会期中に450万人が訪れるなど国内最大規模の物産展。州の委託を受け、フェアを運営するJIExpo社に対してジャカルタ特別州のアホック副知事は不透明な運営体制を指摘、来年以降の変更も検討していると明らかにした。
 アホック副知事は5日、州庁舎で地元メディアに対し「JIExpoはジャカルタ・フェアの『特許』を持っているわけではない。州は別の場所で開催することもできる」と来年からは州が主催する可能性に言及。会場についても、91年まで使用していた独立記念塔(モナス)広場に移転する可能性も示唆した。
 変更の理由として(1)州はJIExpoの13%の株式を保有しているが「ジャカルタ・フェアへの投資」を理由に配当が支払われない(2)中小企業へのブース割り当て面積が少なく、苦情が多く出ている―ことを上げ、「特定の人々のみが恩恵を受けている」と指摘した。ジョコウィ知事とともに代替場所を検討中とし、中小零細企業が多くの利益を受けるイベントにしたい考えを示した。
 これに対しJIExpoの販売担当責任者は売り場面積13万平米のうち、中小企業への割り当ては1万4千平米で「適切なバランスだ」と反論している。
 ジャカルタ・フェアは、インドネシアの産業発展を目的に市民の祭典の場として、1968年からジャカルタ生誕周年期間中に開かれている。モナスは手狭になったとして、92年からは会場をJIExpoに移転した。
 ジャカルタ・フェアは2650の出展者がブースを出すほか、「ミス・ジャカルタ・フェア」や有名アーティストのコンサートも開かれる。7月7日まで。今年は480万人の来場と4兆5千億ルピアの成約を見込んでいる。入場料は平日2万5千ルピア、休日3万ルピア。
 10日の開会式にはユドヨノ大統領やジョコウィ知事などが出席する予定だ。

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