コクヨが本格参入 オフィス家具販売で アジア特化 の商品開発

 コクヨのオフィス家具事業などを担うコクヨファニチャーはインドネシア市場に本格参入する。アジアを中心に電気機器などの販売・調達を行うセツヨーアステックの現地法人と先月に販売代理店契約を締結。黒田英邦社長(コクヨ常務執行役員)がこのほど、インドネシアを訪れ、アジアの新興国に特化した商品開発を進め、販売の大幅な拡大を目指す考えを示した。   

 コクヨファニチャーは10年ほど前にアジアに進出する日系企業向けのオフィス家具販売やオフィス構築支援事業を開始。中国、マレーシアに生産拠点を置き、3年前からは日系以外の多国籍企業や各国の地場企業向けの自社製品販売に取り組み始めた。耐久性や機能、デザインなどの「価値を伝えることができるパートナーが必要」とインドネシアで40年以上の経験を持つセツヨーと組み、本社から出向の形で駐在員も派遣。手作業による製品も多い小規模の地場系家具業者がひしめくインドネシア市場で、安定した品質やオフィス空間全体を考えたレイアウトの提案などを通じた付加価値を追求していく。
 コクヨは、海外の売上を現在の約3%から2020年に30%まで引き上げる目標を掲げる。中国を海外の開発拠点と位置付け、アジア向け商品開発を促進。コクヨの北條元宏執行役員(グループ戦略担当)は「アジアの市場に合ったものをその国の開発チームが開発し、その国に合わせたコストで作れるようにすることを目指す」と話す。中国や東南アジア全体で並行して事業を進めることで生産量を確保し、コストの低減にもつなげる戦略だ。
 7月には、セツヨーと提携する地場企業のクリソン・インドネシアが西ジャカルタにショールームを開設。「カタログだけでは、我々の工業製品的な価値というのは分かってもらいにくい」として、販売強化の足掛かりにしていく。(上野太郎、写真も)

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