日産で労働争議 1週間スト続く きょうにも工場再開か 賃上げ問題が発端

 日産自動車の現地製造・販売法人、日産モーター・インドネシア(NMI)社のチカンペック工場は8日からストライキに突入している。発端となったのは今年の最低賃金をめぐる労働争議。先鋭化する労働問題が、需要拡大が続く国内自動車市場に水を差した形だが、NMI社は16日にも工場を再開する予定としている。

 昨年9月に設立された同社労働組合によると、今年1月下旬から、6回にわたる協議を続けたが、妥結には至らず、労組側は先月27日、今月8日からストライキに突入する旨を通告。経営側は設備の破壊などを恐れ、ロックアウトで対抗した。
 同社労組が加盟するインドネシア金属労連(FSPMI)のプルワカルタ支部によると、他の日系自動車メーカー6社の今年の最低賃金水準は250万ルピア前後が多い。NMI社はプルワカルタ県で定められた最低賃金の203万1800ルピアを提示している。地域によって法定最低賃金は異なるが、業界内では最も低い水準。日産の会計年度は4月〜翌年3月のため、経営側は毎年4月にも調整があると説明した。
 西ジャワ州プルワカルタコタ・ブキット・インダ(KBI)工業団地内の同工場付近にピケを張る労組員たちからは、「同じ工業団地内の部品供給企業と比べても給与水準が低い」などと不満の声が上がっている。
 約1500人いる同社の工場従業員のうち、労組側は約1200人が組合に加盟していると主張する。一方、経営側は勤続1年以上の従業員を対象とした地方労働局の仲裁案を提示。15日夜の時点で、約530人が勤務再開を希望し、16日に設定された意思表示の期限までに千人に達すると見込んでいる。16日午前にプルワカルタ県の警察の仲介で協議を行った後、早ければ同日中に工場を再開するとしている。
 一方、組合側は、社内の透明性向上も求めている。問題があった場合に工場内の上司に報告しても、解決しないことが多く、アンディ・ワフユディ委員長は「日本の経営者たちは非常に従業員を大切にすることを知っている。日産がこのような状況になっているのは、現場の情報が上層部にきちんと伝わっていないのではないかと疑っている」との見解を示した。

■木村氏が社長復帰
 NMI社は9日、16日付で昨年4月に就任した泉田金太郎社長が退き、アジア・パシフィック日産自動車社長としてアジア大洋州地域を統括する前任の木村隆之氏がタイの現法社長などと合わせてNMI社社長を兼任することを発表した。
 また、高橋徹製造担当副社長の後任として、1日付で日本・アジア事業統括室の大杉泰夫主幹が新副社長に就任。2011年までマツダ現法の社長を務めた堀米代志弥氏が国内販売・マーケティング担当副社長に就任するなどの新人事も合わせて明らかにした。(上野太郎、写真も)

経済 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly