スタートアップ商機探る テック・イン・アジア 日本から10社参加

 スタートアップ企業を支援するイベント「テック・イン・アジア・カンファレンス」が8日、中央ジャカルタのジャカルタ・コンベンション・センターで開幕した。日本の10社が参加、インドネシアでの商機を探った。9日まで。
 参加各社の中、スマートフォン(スマホ)からの遠隔操作で、24時間クレーンゲームが楽しめるアプリを提供するグリップ(本社・東京都渋谷区)は米国、中国、台湾に続く海外での事業展開先として、インドネシアが有力候補だ。創業者の室井亘さんは「アジアでクレーンゲームの人気が高まっている。競合他社より早く進出したい」と話す。
 2018年設立のサグリ(本社・兵庫県丹波市)は、衛星データを用いた農地の詳細な分析に強みを持ち、インドで事業を展開。インドネシアでは、パーム農園での同社技術の活用に期待を寄せる。坪井俊輔社長は「肥料の撒き方や水やりなどを効率化することで、生産コストを削減できる」と話した。
 環境問題に取り組むバイオーム(本社・京都市)はスマホで動植物の写真を撮ると、その種類がすぐわかる無料アプリを日本で提供。アプリでは、同社も生息地や分布のデータを得られ、インドネシア版のリリースを目指す。集積したデータで環境破壊の現状を分析できるため、環境保護に積極的な企業などからデータの需要があるという。同社はこれら企業へのデータ販売を計画している。
 スマホを使った様々な特許技術を持つpop(本社・東京都三鷹市)は、▽携帯を振ることで自撮りができる▽写真、動画で見つかった商品に触れると購入できる——などの技術を紹介。人材サービスのネオキャリア(本社・東京都新宿区)グループのリーラコーエン・インドネシアは、契約企業の従業員の希望に応じ、期日前の給与支払いを代行するサービスを紹介した。
 参加企業は日本貿易振興機構(ジェトロ)が設置したジャパンパビリオンでブースを構えた。日本では経済産業省がスタートアップ支援事業「Jスタートアップ」を昨年6月に開始するなど、世界で活躍する新興企業の育成が進められている。今回は投資家や企業関係者、技術者など6千人の参加が見込まれている。(大野航太郎、写真も)

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