【この店おすすめ】 秘伝ソースでアヤム・ゴレン
東ジャカルタ・ジャティヌガラにある「アヤム・ゴレン・イブ・ハジ」。ジャカルタ生活も半年を過ぎ、日本から来る友人に「おいしいローカル料理のお店を教えてよ」と言われたら、ここにしようと思えるお店を紹介してもらった。創業は1960年で現在、店を切り盛りしているのは3代目の伝統のお店だ。
紹介してくれたのは、ハディさん(21)。バンドンにある大学でグラフィックデザインを学んでいる。
近所に住むというハディさんは「昔から家族で食べにくるんだ」というお気に入りの店。「ここの料理はほかのお店とは少し違う」という。ブタウィ料理とスンダ料理を掛け合わせたものを提供しているようだ。
「やっぱりインドネシアに来たらご飯は手で食べなきゃ」というアドバイスで、最初にだされるフィンガーボールで手を洗った後、まず看板メニューである鶏の素揚げ、「アヤム・ゴレン(1万2000ルピア)」を頼む。ニンニクと塩がすり込まれ、からっと揚がり、そのまま食べても十分おいしいが、お店のオリジナルソースをつけて食べるのが一番いい。オリジナルソースはピーナッツソースに唐辛子と甘い醤油を掛け合わせたもので、程よい甘さに辛さが混じり、ご飯があっという間になくなった。
ご飯をおかわりして頼んだのはココナッツを削って揚げた「エンパル・グプック(1万2000ルピア)」。ここでもお店のオリジナルソースと混ぜて、ご飯につけると絶品のB級グルメだ。ハディさんは「もちろん野菜もオリジナルソースにつけて食べるんだ」というほどソースは万能。
次にエビと空豆を辛めのソースで和えた「ウダン・カリュウ(1万3000ルピア)」をいただく。空豆が柔らかくゆでられていて、相性は抜群。ほかにはソト(8000ルピア)などの評判もいいらしく、インドネシア料理を一通り堪能できる。最後は定番の甘いお茶、エス・テ・マニスで締める。
ハディさんは「夕方になるとナシ・ウドゥックが食べられるんだ。お店の周りはココナッツのいい匂いでいっぱいになるよ」という。次回もインドネシアにいるからこそ食べられる料理を心ゆくまで味わいたい。(高橋佳久、写真も)