【この店おすすめ】 苦くても健康のため

 インドネシアで石炭ビジネスを起業した米本大河さん(24)に疲労回復の秘訣を教えてもらった。
 中央ジャカルタのサレンバ・ラヤ通りを脇道に入り、約5分。地元住民が足しげく通う伝統薬専門店「ブクティ・メンチョス」。オーナーは華人。
 自ら薬や漢方などを仕入れるためにインドネシア国内を回るという。店に入るとハーブなどを調合した約60種類の薬が並べられ、「最近、疲れていますか」「どのような生活を過ごしていますか」などとヒアリングした後に調合を開始する。店には外国人用に英語のメニュー表があり、安心して選べる。
 いつも夜遅くまで働き疲れが溜まるという米本さんが注文したのは、体を温かくし、風邪や咳の予防効果があるという「スルバット・ジャヘ・インスタント(3万3千ルピア)」と、新陳代謝を高め、体の疲れを取る効果があるという「プグリヌ・クアット(4800ルピア)」。スルバットは甘い香りのするジンジャードリンク。プグリヌはハーブの匂いが漂う苦い味が特徴だ。
 「苦いものを飲んだ後の甘いジンジャーが美味しい。体の新陳代謝が良くなり、汗が出てくる。健康を維持するため、さまざまな症状に効果を発揮するこの店に興味を持った」
 妊娠1―6カ月の妊婦の体調を整えるものからマラリアの症状を抑制するものまで、多岐にわたって効果を発揮する薬をそろえているという。
 筆者は頭痛と喉の痛みに効くという「サリアワン・ムルット(2万5千ルピア)」を試してみた。喉にやけどのような傷みを感じ、15分ほど掛けて飲み干す。喉がまひしたような感覚になり、いつの間にか1日中続いていた頭痛が和らいだ気がした。
 インドネシアで起業し半年。現在はコス(下宿)に住むという米本さん。毎日の仕事に追われ、忙しい日々を過ごし体調を崩したこともあった。地元の人々に相談したところ、この店を薦められ、通うようになったという。
 「初めてインドネシアに来た時は、どこの店に行けばいいのかわからなかった。言語もわからないし、インドネシアの衛生状態についても全く知らなかった。安心して通える店を見つけることができて良かった」と語った。(小塩航大、写真も)

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