【この店おすすめ】 喧騒忘れ、おしゃべり

 吹き通る涼しい風が、タクシーの中まで聞こえていたジャカルタの喧騒を忘れさせてれる。南ジャカルタのクマン・ラヤ通りで降り、ブティック「FjL」を抜けると、きれいに磨かれたガラス張りの空間が広がる。主婦のしゃべり場からカップルのデート、外国人など利用客の年齢層は幅広い。
 紹介してくれたのは、ジャカルタにある有名ホテルのラウンジで、受付嬢として働くシャフリナ・マハラニ・プトリさん(30)。シャフリナさんは音楽とお酒が大好き。クマンのクラブで踊った後や、友人の誕生日パーティーなどに、同店をよく使うという。店内にかかるダンス・ミュージックが、クラブの余韻を覚まさない。
 シャフリナさんがジャカルタで食べるスパゲティの中で、一番好きだというカルボナーラ(9万7000ルピア)をまず注文。太いフェットチーネに、チーズがたっぷり。ボリューム盛りだくさんで、これだけで一気に満腹感を呼びそうだ。
 カルボナーラで少し疲れた腹を休めるため、50種以上ある茶葉の中からマンゴー・ティー「マンガ・アマゾン」(アイス、3万7000ルピア)を選んだ。一口飲めば、さわやかなマンゴーの香りが鼻筋をさっと通り抜ける。フランスの老舗紅茶専門店「マリアージュ・フレール」ブランドの茶葉を取りそろえているのも、当店の自慢のようだ。
 メインコースにこのほど加わった新メニュー「鶏肉のしょう油マリネ」(10万5000ルピア)。しょう油を基に作ったソースがたっぷりとかけられた鶏肉から、肉汁があふれ出す。また、すっぱいドレッシングをかけた野菜を使用したサラダがちょうどいいバランスを取る。
 ワイン片手に幾多の恋愛話をするシャフリナさん。同店はアルコール飲料も豊富。ワインのほか、外国ビールも各種そろえている。酒の中でもワインが特に好きだというシャフリナさんのおすすめは、「サーモンのフィレ肉と野菜ラザニア、白ワイン・オレンジソース(16万5000ルピア)」。白ワインの香りが魚に絡んでおり、美味しいそうだ。

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