【この店おすすめ】 おしゃれな店で談笑
1階の家具屋「コミューン」を横切り、建物の2階に上がる。ハウス音楽が店内で流れ、ビールなどアルコールを手にした若者たちが談笑している。南ジャカルタ・セノパティのおしゃれな「コミューン・カフェ&ビストロ」。
レモンジュースやジンジャエールを混ぜ、すっきりとした味わいの「コミューン・モクテル」(5万ルピア)を飲みながら、店を紹介してくれた主婦ユディ・シェサンさん(40)に母親としての悩みを聞く。
ユディさんの隣に座るのは中学生2年の長女、シャフィラ・ヌルリタさん(13)。英語が堪能で、民放トランス7で放送されていた外国人にインドネシアの食を紹介する番組などで、通訳を兼ねたモデルを務めたことがあるという。だが、両親は勉強との両立ができるか不安だという。
「フレッシュ・ストロベリー・ジュース」(4万ルピア)をすすりながら、「将来の夢はトップ・モデル」と話すシャフィラさんに、「マッシュルーム・スープ」(4万ルピア)をすくうスプーンの手を止め、ユディさんは「勉強とどう両立するの」と眉間にしわを寄せる。
筆者は、ユディさんの勧めで、切り込まれた牛肉のソーセージがチーズに入り、オリーブの香りが利いたトマトソースが合う「アンツァ・ピッツア」(6万5千ルピア)、サンバルなどが添えられ、ハーブがドライカレーのような風味を醸し出すバリ風焼き飯「コミューン・フライド・ライス」(6万5千ルピア)2品を注文した。
パスタが大好きだというシャフィラさんは、ニンニクとチリ・オリーブ・オイルで和えられたアルデンテのスパゲティに、エビが5匹ほど乗った「アーリオ・オーリオ・プラウン」(6万ルピア)を注文。ユディさんが娘の将来について話す横で、シャフィラさんはエビを口に放り込んでいく。
ユディさんと筆者の会話が一息ついたところで、シャフィラさんが入ってきた。「それでも将来、モデルになりたいの」。ストロベリー・ジュースのお代わりを飲みながら、真剣に話すシャフィラさんを見て、ユディさんは「応援するしかないわ」と話した。(上松亮介、写真も)