アウリアさんが優勝 交通テーマに10人が弁論 広島大とダルマ・プルサダ大

 「交通」をテーマにした第2回日本語作文弁論大会(主催・小丸交通財団、広島大学・プルサダ共同プロジェクトセンター)が28日、東ジャカルタのダルマ・プルサダ大学で開かれた。全国から事前選考を通過した大学生10人が熱弁をふるった。「インドネシアの交通問題」を発表したアイルランガ大3年、南スラウェシ州出身のアウリア・チャトゥル・ラウダトゥンニサさん(20)が優勝した。

 アウリアさんはインドネシアの交通問題として渋滞と規則違反の二つを上げた。渋滞に関しては、年々乗用車やオートバイが増える一方、道の広さはそのままと指摘した。「インドネシアの交通問題はいろいろありますが、皆で一緒に頑張ったらもっと良い国になると思います」ときれいな日本語の発音で述べた。
 準優勝はハサヌディン大2年、南スラウェシ州出身のフィルシャ・アスフィラさん(18)。「幼い頃のベチャ」と題し、小学校時代、毎日下校時に乗っていたベチャと運転手ケントゥンさんの思い出を話した。3位には、ガジャマダ大学3年のサルティ・アメリア・マレワさんが入賞した。日本での自らの体験を基に「電車の中で誰もしゃべらない」ことなどを不思議に思ったと話した。
 優勝したアウリアさんは2018年、広島大の「日本語・日本文化特別研修」に招待され、2週間日本を訪問する。また、出場者には電子辞書が贈られた。
 審査委員長を務めた広島大学の迫田久美子特任教授は「伝わる」と「伝える」の違いを説明し、「伝わるだろうと考えるのではなく、皆さんの手で皆さんのスピーチの工夫で聴衆にどうやったら伝えられるだろうか、ということを考えてほしい」とアドバイスした。さらに、「出場した皆さんは、日本とインドネシアのミニ親善大使です。これから日本とインドネシアの『懸け橋』を担っていただきたい」と話した。
 主催の小丸交通財団は交通安全意識の向上を目的に海外交流事業として中国などでも交通に関するテーマで日本語弁論大会を開催している。広島大とダルマ・プルサダ大は13年9月、学術交流協定を締結し、16年2月、交流活動の促進を目的に「広島大学・プルサダ共同プロジェクトセンター」をダルマ・プルサダ大学に開設、第1回弁論大会を同年11月に開いた。(上村夏美、写真も)

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