【この店おすすめ】 濃厚スープと肉汁味わう
昼食時、見た目は普通の食堂に次々と人が吸い込まれていく。メニューは基本的にはバッソ(肉団子スープ)のみ。肉とスープの味のみで勝負する人気店だ。
中部ジャワ州ウォノギリ出身のオーナーが2001年に開店。現在は今回取材したマンガ・ブサール通りに面する店など7店舗をコタ周辺に構える。
口コミで人気が広がっており、複数の地元メディアも紹介。国民食とも言えるほど至る所にあるバッソだが、レビューサイトでは「今までで最高のバッソ」といった書き込みもある。
大学でIT技術を学び、日本の文化・芸能情報を次々に口にする大の日本好きのケニーさん(24)も、最初は友だちからの紹介でこの店を訪れた。北スラウェシ州マナド出身で華人のケニーさん。南ジャカルタに住んでいるが、コタは「自分の家のような感じがする」と頻繁に訪れる。ショッピングの前に昼食を取るのがお決まりで、この店は月に2、3回は訪れる。
看板メニューは「バッソ・ルスック(骨付き肉入りの肉団子スープ、2万ルピア)」。お椀いっぱいに肉がごろごろと転がっている。「牛肉の味がしっかり出ている」とケニーさんが話すように、牛肉のエキスがたっぷり詰まった濃厚なスープが特徴。多少しつこさはあるが、ついつい飲み進めてしまう。このスープを味わうだけでも一度行ってみる価値があると思わせられる。
骨付き肉は豪快にかぶりつけば実に肉々しい味わい。拳ほどはある肉団子はスープがしみこんでおり、味わい深い。かめば肉汁がじわっと口の中に広がる。
麺をこのバッソの中に入れれば牛骨麺の出来上がり(追加の場合は3000ルピア、最初に注文した場合は追加料金なし)。卵麺が濃厚なスープに絡みつく。「俺の餃子」など中華料理屋にほど近い立地。飲んだ後の締めにもいいだろう。
決して衛生的とは言えず、エアコンもない。だが汗を吹き出しながら熱いスープを飲み干すのも気持ち良いと思わせる店だ。