音楽映像で東北PR 観光局 人気歌手アフガン招聘し

 日本政府観光局(JNTO)は11月、インドネシアの人気歌手アフガンさんを宮城県に招聘(しょうへい)し、現地でミュージックビデオを制作する。東南アジアから東北へ観光客を誘致する「東北デスティネーション・キャンペーン」の一環。撮影された映像は動画視聴サイト「ユーチューブ」や所属事務所、JNTOの特設サイトを通じて1月に公開され、県の魅力を発信する。

 アフガンさんは、2008年にデビューしたソロ男性歌手。魅力的な声で幅広い層から支持を集める。ライブのチケットは1万円を超え、写真共有アプリ「インスタグラム」のフォロワーは200万人に達する勢いで、人気は上昇し続けている。
 忙しい中でも、日本にプライベートで訪れる親日家。ここ1年で2回、金沢と京都、東京などを旅行した。インドネシアでアーティストとの調整を担当しているイベント・プロモーション会社AABインドネシアの村川裕司マネジャーは「音楽映像を通したプロモーションで若者に訴求力のある人」と表現する。
 宮城訪問を前にアフガンさんは「宮城県の景色は息を飲むようで、全ての場所が音楽の雰囲気を伝えるための芸術品のような表情を持っている。新曲のミュージックビデオの撮影ができることに興奮しています」とのコメントを寄せた。
 インドネシアからの訪日観光客は、15年に初めて20万人を超えた。観光庁の宿泊統計では、東北に滞在したインドネシア人は約3千人で全体の1.5%程度にとどまっており、JNTOジャカルタ事務所の坂野修一次長は「6〜7割は東京、富士山、大阪を通るゴールデンルートへ行く。(同キャンペーンを)依然としてインドネシアからの観光客が少ない東北を知ってもらうきっかけにしたい」と話す。
 同事務所が日本行きのインドネシア人のツアー参加者や航空券購入者2210人を対象に行ったアンケートによると、2回以上訪れたことがあるリピーター率は約51%。最近では、北海道や中部北陸地域の昇龍道の人気が高まりつつあるという。
 ミュージックビデオを使ったプロモーションは、ベトナムの人気歌手ヌー・フック・ティンさんが15年、東京と大阪、石川で撮影し、大きな反響があった。このため、同キャンペーンでは、東北6県でも東南アジア諸国の有名アーティストの映像を16年10月から順次撮影し、各国で公開することになった。
 宮城―インドネシア以外の東北5県と東南アジア諸国の組み合わせは、青森とマレーシア、秋田とタイ、岩手とフィリピン、山形とシンガポール、福島とベトナム。(中島昭浩)

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