en塾卒団員らが優勝 世界一小さな ミュージカル 日本語交え上演

 日本語を取り入れたミュージカルをインドネシアの若者が演じ競う「世界で一番小さなミュージカルコンテスト」の本選が28日、南ジャカルタのウスマル・イスマイル・ホールで行われた。予選を通過した7組が参加し、日本語ミュージカルを上演する学生劇団「en塾(エンジュク)」の卒団員らによるグループ「パダットカルヤパーティー」が優勝した。
 コンテストは、en塾と日本大使館が昨年に続いて開催した。13〜30歳のインドネシア人グループが、日本語とオリジナルの歌を取り入れるというルールにのっとり、「私の日本」をテーマに5〜10分の短編ミュージカルを披露した。
 パダットカルヤパーティーは、日本で知り合ったインドネシア人の男女が祖国で再会するストーリーを日本語字幕付きで上演し、審査員らの心をつかんだ。
 メンバーはen塾の卒団員が中心で、22〜26歳のいずれも社会人。平日は仕事をしながら土日を稽古にあて、1カ月間練習を積んだ。en塾の元団員で現在は日本語通訳として働くリスティア・プリマンダニさん(26)は「演劇好き、音楽好きの集まりで、このコンテストが行われると知ってすぐに応募した。言葉では表せないくらい、すごくうれしいです」と喜びを語った。
 準優勝はインドネシア大学人文学部日本語学科の学生グループ「テアトルニヤニヤ」だった。昔の記憶を思い出せない日本人男性を支えるインドネシア人のヒロインを好演した3年のシャリファ・アマリアさん(23)は個人賞を獲得。日本への往復航空券が贈られた。
 シャリファさんは「10分という短い時間でうれしさ、悲しさ、怒りの感情を表現するのが難しかった」と話し、受賞について「まだ信じられない。初めて日本に行けるのでうれしい」と笑顔で語った。
 2年連続での準優勝となったテアトルニヤニヤのメンバーたちはシャリファさんの受賞を祝福しつつ、「来年こそは優勝を」と誓った。
 昨年優勝した南ジャカルタの高校生グループ「アン・ニ」は、インドネシアの若者が留学先の日本で文化を体験するストーリーを元気いっぱいに演じ、3位に入賞した。
 審査員の一人、国際交流基金ジャカルタ日本文化センターの塚本倫久所長は「全ての参加者が、予選から進化していることに驚いた。演技、演出、ミュージカルの各場面において練習を重ねてうまくなっていると感じた」と健闘をたたえた。(木村綾、写真も)

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