渋滞緩和に資金供与 グロラ交差点に信号設置 日系自動車9社

 ジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)に加盟する日系自動車9社は渋滞の深刻な中央ジャカルタ・スナヤンのグロラ交差点の改良工事のため、資金を供与する。資金は官民連携で日本政府と折半する。改良工事は昨年の南ジャカルタ・マンパン交差点に続いて2回目。約1カ月の工事を経て3カ月後に渋滞緩和の効果を調査する予定だ。                                             
 国際協力機構(JICA)がジャカルタ特別州運輸局の協力のもと、渋滞の深刻な交差点を調査。複数の候補からグロラ交差点を選定した。JICAが工事を設計し、地場建設会社が受注する。主な工事内容は合流車線の調整や舗装の改修、信号機の設置など。大規模な工事ではなく、合流部分を減らすことで車両の流れをスムーズにしたり、踏切部分のでこぼこを修繕することで車両の減速を防ぐ。
 同事業は「草の根・人間の安全保障無償資金協力」の枠組みで実施、ジャカルタ特別州の交差点改良は2回目。前回のマンパン交差点の改良工事はトヨタが中心となって資金供与したが、今回のグロラ交差点では、JJCに加盟する日系自動車9社が参画。日本政府と9社が約9万ドルずつだし、約18万ドルを非政府組織(NGO)団体「都市地域開発財団」へ供与し、同団体が地場建設会社に案件を紹介し、着工する。
 谷崎泰明駐インドネシア大使はこのほど、日本大使館で「都市地域開発財団」と贈与契約を締結し、「渋滞緩和対策に直接影響がある事業。この事業でグロラ交差点の渋滞が解消されることを望んでいる」と語った。
 資金供与の署名式に参加したJJC自動車部のトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・インドネシアの鈴木一哉さんは「マンパン交差点の工事でだいぶ渋滞が解消された。我々自動車企業にとって、渋滞の解消は関心が高く、今回はJJC自動車部で協力させていただいた」と語った。
 前回のマンパン交差点の改良工事はUターン地点を移動したり、安全地帯の調整をしたほか、交通標識、信号機を移設するなどし、2カ月かけて完成。4カ所工事し、うち1カ所は渋滞時の車列の長さが約77%減少するなど、小規模工事でかなりの効果が出た。(佐藤拓也)

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