世界選手権 初出場の快挙 インドネシア剣道協会とジャカルタ剣友会 5月、日本武道館

 今年5月、東京都千代田区の日本武道館で開催される第16回世界剣道選手権大会(世界剣道連盟主催)に、インドネシア剣道協会(マーセル・ウスマン会長)が初出場する。ジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)のジャカルタ剣友会(河西勝会長)がインドネシア人剣士に指導を続けてきた成果で、剣友会にとっても出場が15年来の悲願だった。

 インドネシア剣道協会はインドネシア人剣士で組織し、ジャカルタ、バンドン、スラバヤなど全国に6支部ある。会員は約300人。同剣道協会はまず、世界剣道連盟(本部・東京)に加盟するために、組織整備に努めてきた。インドネシア人が実際に運営している実態があり、財政上の問題も解決しなければならなかったが、いずれもクリアして5月に正式加盟する。
 ジャカルタでの稽古は毎週水曜、土曜日が中央ジャカルタのサリ・パンパシフィックホテルのフィットネスルーム、日曜がジャカルタ日本人学校中等部の体育館。剣友会の日本人コーチが毎回稽古の相手をし、指導している。
 コーチはヘッドコーチの河西会長(錬士七段)、目黒雅男さん(教士七段)、坂誠康さん(七段)の3人。マネジャーの南浩一郎さん(七段)もコーチ役を兼ねている。 
 サリ・パンパシフィックホテルのフィットネスルームでは、気合いの入った声が響き、日本人コーチに向かって、インドネシア人剣士が激しく打ち懸かる。河西さんの指導はインドネシア語。「キリ(左)、キリ、アタス(上)」などと鋭い声が飛ぶ。
 インドネシア剣士の中心、マーセル会長(四段)は38歳。米国のウィスコンシン大学に留学中に剣道と出会った。今はスマトラのプランテーション会社のマネジャーで週末はジャカルタに帰り、稽古に参加している。「あと4か月、精一杯稽古し、全力を尽くす」と決意を語った。
 大会では1次リーグの1組3チームのリーグ戦を勝ち抜くとトーナメントに進む。「まず1次リーグ突破が目標」とコーチ陣。
 インドネシア剣道協会と剣友会は今月17、18日、スラバヤで最終選考会を開き、男女7人ずつの出場メンバーを決める。

■3年ごと、男女個人と団体戦
 世界剣道選手権は国際剣道連盟(1970年設立、本部東京)が主催し、3年に1度、各国持ち回りで開催されている。日本での開催は1997年の京都以来18年ぶり4度目。国際剣道の聖地とも言うべき日本武道館での開催は第1回以来45年ぶりで、今年は過去最大の57カ国・地域が参加する。男子、女子とも団体戦と個人戦の計4部門がある
 東南アジアではタイ、マレーシア、シンガポールなどはすでに加盟して、世界剣道選手権大会にも参加している。(臼井研一、写真も)

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