絆の強さみせた運動会 BJS 開校30周年記念し盛大に

 バンドン日本人学校(BJS)は22日、開校30周年記念運動会を開催した。今年は節目の年を祝って「組み立て体操」と「応援合戦」を新種目として加え、同校の全校児童・生徒の18人が晴れ渡った空の下、熱戦を展開した。保護者やバンドン日本人会、卒業生の参加種目も増やし、参加者全員でグラウンドに歓声を響かせた。
■学ランは手作り
 開会式は開会宣言を小学部一年の児童が、選手宣誓を中学部三年の生徒が担当した。児童・生徒と教員、保護者が今日の記念運動会のために作成したお揃いのTシャツを身にまとい、校庭には大小さまざまな「30」の文字が並んだ。
 今年のスローガンは「初志貫徹〜努力と絆で魂を燃やせ〜」。開催前の準備でも努力は惜しまなかった。応援団長の着用した学ランと袴は、教員が夜遅くまで残りミシンを踏んで手作りした。応援合戦では、児童・生徒から節目の年を祝いエールが送られ、「フレーフレーバンドン」「ファイトバンドン」と力強い声が校庭いっぱいに響き渡った。
 例年は近隣交流校のヒドゥップ・バル小学校から児童を招いているが、今年は同校が休暇に入っているため、保護者らの参加種目を大幅に増加。14の種目のうち8つに保護者や来場者が参加した。
 ムカデ競争やクルプック(揚げせんべい)食い競争をする「みんなでハッスル!!」と綱引きの2種目に参加した女性は、「人数が足りないからと声がかかった綱引きは高校以来の数年ぶり」とやや興奮気味。運動不足の身体にむち打ち、他の保護者と児童・生徒とともに一心に綱を引いたといい、「結果は負けてしまったけど、会場との一体感に酔いしれ、競技後の手のひらがジーンとする痛みがなんとも心地よかった。勝ち負けよりも大事なことがあると肌で感じました」と満足した様子だった。
 このほかの競技で、「デカパンチンブルイット」ではデカパンが破け、「ラリラリリレー」では転倒のハプニングも。それでも拍手や声援で支えられ笑顔で駆け抜ける姿があちこちで見られた。
■感動を全員で
 今回のメーンとなった組み体操は人数の不足を補うため、教員4人も参加した。9学年全員とともに、体の大小をうまく組み合わせながら、見事に4段ピラミッドを成功させた。演技後、指導に当たった藤田隼渡教諭をはじめ、教員らは互いに「お疲れ」「良かったよ」と2週間の健闘を讃え合った。中には涙を流す保護者の姿も。赤組と白組は接戦の末、同点優勝となり、来場者全員で感動を分かち合った。
 現在BJSは小学部、中学部の児童・生徒を合わせて13人。東アジア太平洋地域にある日本人学校のうち最小規模の学校だが、佐藤邦壽校長は「小中9学年の差がある中で、競技を一つにまとめあげる大変さがあった」と苦労を語った。児童・生徒の家族や教員の家族、卒業生、皆が一つの家族のように輪になった校庭には「努力と絆で魂を燃やせ」と書かれた旗が最後まで掲げられ、白組応援団長を務めた中学部3年の畳谷晴那さんは「今日の日を忘れず一生の思い出にしていきたい」と話していた。
 運動会を終えたBJSでは今後、夏祭りや学習発表会開催を予定している。(月岡亜梨沙、写真も)

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