生命の尊さ日本語で 研修3カ月で朗読会 看護師・介護士候補

 国際交流基金は22日、南ジャカルタ・スレンセンサワの教育文化省語学教育研修センターで、日本・インドネシア経済連携協定(EPA)による看護師・介護士候補者第7期生が参加する朗読会を開いた。6カ月間の日本語研修が始まってから約3カ月。ゼロから日本語を学び始めた候補者も短期集中訓練の成果を発揮、生命の尊さを描いた物語を朗読した。
 昨年11月から研修を開始した計10クラスの189人が参加。コンテスト形式で三つの物語ごとにクラスを振り分け、1クラスずつ発表する。全員が担当箇所を暗記し、一人ずつ交代で朗読していくため、チームワークも問われる。
 課題図書はそれぞれ生命をテーマにした作品だ。「100万回生きたねこ」は利己的なネコが真の愛を知り、輪廻(りんね)転生を断ち切るストーリー。季節ごとに替わる木の葉を通じ、循環していく生命の尊さを描く「葉っぱのフレディ」、モンゴルの弦楽器の由来にまつわる民話「スーホの白い馬」。いずれも長文の描写や会話があり、参加者は発音や抑揚に苦労しながらも、大きな声で明確に朗読した。
 クラスごとにバティック(ろうけつ染め)の衣装を用意するなど、研修の中間点に当たる成果発表に力を入れた。最後に作品ごとに優勝クラスが発表されると、参加者たちは総立ちで大歓声。会場は割れんばかりの拍手に包まれた。
 優勝クラスの一つ、Fクラスのリーダー、リズキ・ユニアルさん(25)は、プルタミナ中央病院で3年間の看護師経験がある。海外で働いてみたいと応募した。日本語はゼロから学ぶ。「朗読会の練習期間は実質1週間。普段勉強しない文学作品の日本語は難しかったが、新しい挑戦になった」と話した。(配島克彦)

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