【この店おすすめ】仕事終わりのアップルパイ

 大都会のジャカルタで、仕事終わりの一息をつくのに最適なカフェを探した。モールは早くに閉まってしまうし、にぎやかすぎる。住宅街の一角にあるカフェとかあったらいいな、と考えていたら、友人のアディエン・ガル・プラマンタリさん(24)とアジェン・リスティアニ・プラティウィさん(23)が紹介してくれた。
 2人が週に2、3回ほど仕事終わりに利用するという「ザッツ・ライフ・コーヒー」は高級住宅が並ぶグナワルマン通りにある。2008年に開店し、お店は住宅を改装した2階に構える。階段を上がると、座席数は25席とこじんまりしており、店内は1人で仕事をしている人や、2、3人の少人数で談笑する人が目立つ。音楽もあまり大きすぎず、金曜や土曜は夜1時まで空いているので静かに夜を過ごすのに良さそうだ。
 「ジャカルタではカフェが増えて、どこもにぎやかだけど、ここは穴場」と友人と長話するのに重宝しているというプラマンタリさんお勧めは、仕事終わりに頼むアップルパイ(アイスクリーム付き 1万8千ルピア)だ。「アイスクリームと一緒に食べるのがおいしい」というように温かいアップルパイと冷たいアイスクリームがよく合い、仕事終わりの疲れを癒やしてくれる。
 メニューはコーヒーや軽食が中心。コーヒーは店のオリジナルブレンドで、スモークビーフサンドイッチ(3万5千ルピア)や大きなソーセージが挟まり、ケチャップがいっぱいに掛けられたホットドック(3万3千ルピア)などはコーヒーにもよく合う。
 プラマンタリさんは今年の初めにカップケーキのオンラインショップを開設した。休日は食の勉強を欠かさない。大学卒業後に飲食の専門学校に通いながらカフェで働いていたが、一念発起して自身の店を始めた。「まだ始めたばかりでホームページもないけれど、これから少しずつ整えていくつもり」と24歳だけれどもしっかりと目標を見据える。失敗の不安はないのかと聞くと、「大丈夫だと思う」とあっけらかんとしている。なるほど、インドネシアの勢いはこうした若者の姿勢に表れているのだなと実感した。(高橋佳久、写真も)

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