狙え「時を買う」市民 出前代行サイト 続々登場 渋滞深刻化も追い風に

 ジャカルタで展開する出前代行サイトが続々登場し、利用者も右肩上がりに伸びている。インドネシア経済が勢いに乗る中、日々多忙な会社員の頭を悩ませているのが深刻化する渋滞。地場系サイトを立ち上げた若手実業家アンドリュー・パンゲスタン氏(27)は「すでに時間を買う時代。ビジネスで成功する賢い中間層は出前を取る」と意気込む。外食需要の高まりから飲食店の多様化も進み、さまざまな料理を注文できることも魅力の一つで、各サイト運営側は飲食店の提携網拡大を競い合っている。(岡坂泰寛、写真も)

 正午過ぎ、南ジャカルタ・クバヨランバルの閑静な住宅街。一軒家の車庫からオートバイが勢いよく飛び出した。後部座席には空の出前ボックス。飲食店で料理を受け取り、注文してきた客へ1時間以内に届けなければならず、渋滞を避けた道順選びが時間短縮の鍵を握る。
 若手実業家のアンドリュー氏が友人らと出資して立ち上げた出前代行サイト「クリック・イート・コム」のオフィスは、一軒家を改装した簡素な造り。居間では、受話器を片手にコンピュータと向き合う4人の従業員がインターネットと電話、ファクスを介し、客からの注文と飲食店側への発注をさばく。
 配達員として毎日10人以上が出勤。その1人は「昼食の時間帯は猛烈な忙しさ。息つく暇もない」と話す。客からの注文が多いと、配達後にオフィスに戻らず、出先から別の飲食店に直行する。
 同サイトは今年1月に開設。サイト側は、客からの配達料のほか、提携した飲食店側から配達代行料として、料理代金の10―15%を受領する。すでに出前を行っている飲食店は増えているが、小規模の飲食店などでは提携により人件費や運営費を削減できることが利点の一つだ。
 1月に120件ほどだった注文数は、8月には10倍以上となる1400件に。当初の提携飲食店は20軒ほどだったが、現在は168軒にまで拡大した。特に多いのが月曜から金曜日の平日に会社員から入る注文、最も多い料理の価格帯は2―3万ルピアという。
 アンドリュー氏は1年後の目標として、注文数を月1万5千件、提携飲食店を500店まで拡大することを掲げる。現在は配達地域を中央ジャカルタと南ジャカルタに限定しているが、今後は配達地域を、州全域とバンテン州タンゲラン、西ジャワ州ブカシの一部にまで拡張したいという。
■地場系以外にも
 地場系以外にも出前代行サイトが次々立ち上がっている。
 シンガポール系の「フードパンダ」は、今年4月にウェブサイトを立ち上げ。当初の提携飲食店数は51店舗だったが、現在は149店舗まで規模を拡大した。現在、州内全域を対象に配達を行っている。シンガポールやタイなど東南アジア地域を含め世界8カ国でこれまでに展開しており、豊富な事業ノウハウを持っていることが強み。
 マレーシアに拠点を持つ「ルームサービスデリバリーズ」も、ジャカルタで展開を開始。現在は飲食店53店舗と提携し、交流サイト「フェイスブック」などを利用した売り込みにも力を入れている。
◇各サイトアドレス
 クリック・イート・コム(www.klik-eat.com)/フードパンダ(www.foodpanda.co.id/)/ルームサービスデリバリーズ(www.roomservicedeliveries.com)

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