洪水被害が拡大 東・西・中部ジャワ州 鉄道は再開
東・西・中部ジャワ州で21日以降、大雨の影響で川が氾濫するなどし、洪水被害が拡大している。西ジャワ州ではチサンガルン川、東ジャワ州ではブンガワン・ソロ(ソロ川)が氾濫し、路線や高速道路、住宅地などが冠水。25日も路線の復旧作業や、避難している住民への援助活動などが続けられた。
国家防災庁(BNPB)によると、西ジャワ州パンガンダラン県パダフラン郡スカナガラ村では23日、水位は2.8メートルに到達。32の住宅が浸水し、94人が避難した。同州チルボン県やボゴール県ボジョン・コヌン村、バンドン市などでも洪水が発生した。
西ジャワ州によると、21〜23日に同州内で発生した洪水と地滑りで、住宅4794棟、7229世帯、約2万2千人が被災した。
中部ジャワ州では23日、チラチャップ県ワナルジャ郡タリシ村とチカロンジョ村にある477棟が浸水し、1634人が避難。東ジャワ州ボジョヌゴロ県でも同日にソロ川が氾濫し、25日も5村で冠水が続いている。川の水位は徐々に下がっているという。
中部ジャワ州ブルブス県では23日、ブルブス、ワナサリ、ロサリ、チルドゥグ、タンジュンの5郡にある計27村で洪水被害が拡大。ロサリ郡では3人が死亡し、同郡を通るジャワ島北岸道路パントゥラも冠水した。
また西ジャワ州チルボン県でチサンガルン川が23日に氾濫。同県チルドゥグ駅〜中部ジャワ州ブルブス県クタングンガン駅間が冠水し、鉄道が一時運休となった。23、24日の両日はジャカルタ特別州と中部ジャワ州ソロ市やジョクジャカルタ特別州などを結ぶ電車も影響を受けた。
国鉄(KAI)によると、25日朝には全線で運行を再開させたが、西ジャワ州チルボン駅〜中部ジャワ州トゥガル駅間では冠水していた線路の修復作業を完全に終えておらず、時速20キロでの走行となった。(毛利春香)