MRT延伸、日本に発注 サンディアガ副知事が言明

 2019年の開業を目指し工事が進んでいるジャカルタ特別州の大量高速鉄道(MRT)を北ジャカルタまで延伸する第2期工事も日本が受注する見通しとなった。同州のインフラ(社会的基盤)整備計画検討のため、日本を訪問中のサンディアガ・ウノ同州副知事が21日夜、東京都内でじゃかるた新聞に「(日本企業が建設している)第1期工事の進展状況や過去のインフラ建設実績を考え、日本に発注する方針を固めた」と述べた。同副知事はさらに2期工事の後に予定されている市内東西を結ぶMRTの第3期工事も同じ理由で日本に発注することを示唆した。

 MRT第2期工事は、第1期の北端であるホテル・インドネシア(HI)前ロータリーからジャカルタ湾岸に近いカンプン・バンダンまでの8駅を結ぶ鉄道線路(総延長8.1キロ)の建設。独立記念広場や現在のコタ駅を通り、現在、建設中の第1期工事(ルバックブルス〜HI、総延長15.7キロ)の路線と合わせて市内を南北に縦断する全長23.8キロの大量高速鉄道が完成する。総工費は約10億ドル(約1100億円)程度が見込まれている。
 第2期工事についてはすでに国際協力機構(JICA)の建設に向けた調査も進んでいる。同副知事は「今後は日本政府関係機関や民間企業と建設資金の融資条件や工期の短縮などでさらに交渉を進めたい。18年末の工事着手を目指している」と述べた。今回の訪日日程にはJICA首脳との会見も含まれている。
 ジャカルタのMRTの第2期工事や第3期工事をめぐっては、中国はじめ各国が受注を目指して激しく争っている。過去にジャカルタ〜バンドン間の高速鉄道プロジェクトが長年の日本との関係を無視する形で中央政府が中国に発注を決めたこともあり、MRT商戦に加わる日本の商社はじめ関係業界もジャカルタ特別州政府の意向を慎重に見守っていた。
 サンディアガ副知事は「日本は契約で決められたことをきちんと守って仕事をする。第1期工事のこれまでの運営実績はジャカルタ特別州にとって、満足がいく内容」としている。(小牧利寿)

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