インドネシアが恋しくて プンチャック・シラット テスト大会出場の麻生さん

 アジア大会テストイベント7日目の14日、東ジャカルタのパデポカン・プンチャック・シラットで、インドネシアの伝統武術、プンチャック・シラット競技の試合があった。競技を始めて約1年で演武部門に出場した麻生大輔さん(23)は、インドネシアへの留学経験があり「インドネシアが恋しくて」と競技を始めたきっかけを話した。
             
 インドネシアでは昨年9月にあった若い世代の国際大会パクブミ杯に続き、2回目の出場となった麻生さん。演武後には「順番が最初だったこともあり緊張したが、終わって良かった。今回は70点ぐらい」と振り返った。
 麻生さんは高校まで野球をしていた。大学入学後は憧れていた柔術を始めるなど、格闘技好きの一面も。大学2年だった2014年から1年間、中部ジャワ州ソロ市のスブラスマレット大学に語学留学している間、プンチャック・シラットを知った。
 留学から帰国後、護身術として学びたいと練習場所を探す中で、インドネシアの警察や国軍、大統領警護隊も学ぶジョクジャカルタ特別州発祥の流派「ムルパティ・プティ」を日本で教えていたコーチのユリ・プルワントさん(56)に出会った。
 礼儀を重んじるプンチャック・シラット。麻生さんは「日本の武術に通じるところがあり、精神性を鍛えられる。日本人もすっと受け入れやすいと思う」と魅力を語る。
 その後、競技としての練習をするために日本プンチャック・シラット協会(JAPSA)の稽古にも参加し始めた。今も流派と同協会での練習を毎週2日ずつ、計4日間続け、8月のアジア大会出場を目指しているが、日本オリンピック委員会(JOC)からの承認が下りず、出場は決まっていないという。
 日本選手団の一員としてテストイベントに参加中のユリさんは、高校生の頃に同流派を始めた達人。まな弟子の試合を見守った後、「最近では英国やアイルランドでも競技を始める人がいる。競技人口を増やし交流を進めるためには、個人でなく政府のプロモーションが必要」と力を込めた。(中島昭浩、写真も)

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