日イの子どもら指導 ソフトB 川島、攝津両選手 野球の楽しさ伝える

 日本一に輝いたプロ野球チーム、ソフトバンクホークスの川島慶三(34)、攝津正(35)両選手が19日、ジャカルタ特別州内の球場で、インドネシア代表選手と少年野球チーム、ジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)リトルリーグ部の子どもたちを指導し、基本動作や野球の楽しさを伝えた。現役プロ選手がインドネシアで指導するのは珍しく、多くの保護者らも一目見ようと駆けつけた。
 川島、攝津両選手は、総合建設業が中核事業のおおはまグループ(本社・福岡市)が初開催した野球教室「アジア・ベースボール・クリニック」で指導した。代表選手4人、日イの野球少年少女100人以上が参加した。
 両選手は、中央ジャカルタ区スナヤンのブンカルノ競技場内で代表選手4人を相手に、それぞれのポジションに応じて専門的なアドバイスを送った。午後は南ジャカルタ区ルバック・ブルスにある地元少年野球チーム「ガルーダ」のグラウンドで、日イの子どもたちにバッティングやピッチング、フィールディングなどの基本動作を、お手本を示しながら伝えた。
 指導後は、川島選手が購入した用具や協賛用具メーカー、ゼットのバットやリストバンド、サイン入りグッズなど、少なくとも150点を贈呈した。
 参加者からは「楽しかった」という感想が多く聞かれた。川島選手から守備で捕球する前のステップについて教わった、ガルーダ所属5年目のサンディオさん(15)は「これまでと比べ捕球までのステップの幅が大きく、すぐにボールを投げることができた。これからも練習を続けたい」と目標を見つけた様子。攝津投手に投球フォームを見てもらったアリフキ・サフィナンディさん(11)は、「集中する大切さを学んだ。変化球も教えてもらった」と教室を楽しんだ。
 攝津投手は指導後、「インドネシアに初めて来て野球が浸透していないと感じたが、未来がある。施設や設備が整えばすごく強くなる。指導者や野球人口が増えてほしい。今後も可能な限り活動を続けていきたいと思う」と話した。また上達には「いいもの(お手本)を見て実践して自分のものにすることが大切」とアドバイスした。
 ソフトバンクの公式スポンサーを務める、おおはまグループの大濱鉄也代表(47)は「いつかは海外で野球教室をやりたいという思いが、社会貢献活動をしたいという川島選手の思いと重なり実現した。20年前からインドネシアの技能実習生を受け入れ、そこから築いたつながりもある」と独自開催のいきさつを説明。今後も教室を続けたい考えで「(プロ選手と触れ合うことは)子どもたちにとって忘れられない思い出になる」と意義を語った。
 夜には南ジャカルタ区のスミットマスビルの日本食レストランで、両選手のトークショーとサイン入りシューズなど10点が出品されたオークションがあった。売上は今後の活動などに充てられる予定。20日は、青年スポーツ省や在インドネシア日本大使館を表敬訪問する。(中島昭浩、写真も)

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