高層ビルはるか タナアバン市場
昔ながらのカンプン(下町)に隣接する中央ジャカルタのタナアバン市場。タムリン、スディルマン通りの高層ビル群の足元にありながら、この一角は時代に取り残されたかのように密集地が広がる。
次世代型交通システム(LRT)の駅舎建設用地として注目を集める場所は、ブロックGの南側にある大型トラック駐車場。国鉄の車両基地と隣り合う同地区は、2000年代まで売春小屋や賭博場が並ぶ犯罪多発地域として知られていた。
首都圏路線の主要駅として急ピッチに開発が進められようとしているタナアバン。州警備隊とのいたちごっこを繰り返してきた露天商は、アニス州政の下で路上販売への支持を得て、歩道に所狭しと商品を並べて通行人に声を掛けていた。(配島克彦、写真も)