東南ア初のテーマ国に 欧州の文化祭典「ユーロパリア」 来年1月まで魅力発信

 欧州で半世紀にわたって続く国際的文化芸術の祭典「ユーロパリア」。インドネシアはことし、東南アジア初のテーマ国に選ばれ、10日から2018年1月下旬まで約3カ月間、べルギーなど7カ国でインドネシアの伝統舞踊公演や演劇、展示会などが開かれる。観光客誘致に注力するインドネシア政府もアーティストや職人ら460人を同祭典に送り込み、芸術、文化や自然の魅力を発信する。

 ことしの同祭典は「ユーロパリア・アートフェスティバル・インドネシア」と呼ばれ、ベルギーのブリュッセルには、観光情報などの発信拠点としてインドネシアパビリオンを開設。関連イベントは全部で228あり、「祖先と伝統儀式」、「生物多様性」、「交流」の3テーマに沿って企画、開催される。
 21日には、オランダ・ライデン市の国立民族学博物館で、西スマトラ州ムンタワイ諸島の文化、ムンタワイ人の伝統的な生活様式などを紹介する博覧会が開幕した。25日にはベルギーの美術館でも、「祖先と伝統儀式」のテーマに沿った、インドネシアの海洋文化を紹介する展示会が始まる。
 他のイベントは、インドネシアの伝統やオランダ植民地時代の歴史紹介など多岐に渡る。音楽、芸術分野では、インドネシアと欧州のアーティストが共演するほか、バリダンス公演、伝統武術プンチャック・シラットのパフォーマンス、映画の上映、文学のプレゼンテーション、演劇などが予定される。
 ユーロパリアは、ベルギー王室の支援を受けて1969年から隔年開催されてきた。毎回、テーマ国を選んで、その国の美術、演劇、舞踊、文学、映画などを紹介している。インドネシアは26番目のテーマ国で、アジアからは、89年の日本、2009年の中国、13年のインド、15年のトルコに続く5カ国目となった。
 インドネシア政府は欧州からの観光客誘致に力を入れており、ことし9月にはフランス・パリにボロブドゥール寺院やコモドドラゴンなどの写真を配した観光バスを運行するなどしている。ユーロパリアを機に、さらなる観光客誘致を進める考えで、観光省公式サイトでは同祭典をトップページで紹介中だ。(上村夏美)

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