来年着工、4年で完成 首都〜スラバヤ鉄道 時速140キロ、5時間で結ぶ (2017年10月10日)

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 日本が事業可能性調査(FS)に参加しているジャカルタ〜スラバヤ間(約750キロ)の鉄道の準高速化構想で、政府は2018年に着工する方針を固めた。9月に政府が日本側に通告した既存路線を改良する案で進め、4年間での完成を目指す。

 ブディ・カルヤ・スマディ運輸相は9日、地元メディアに「ユスフ・カラ副大統領と話し合い、既存の路線を改良して来年に着工するという結論を出した」と明らかにした。
 5月から実施している国際協力機構(JICA)などによるFSは11月に終了する見込み。運輸省の計画では現在、国鉄(KAI)路線で11時間程度かかる両都市間を、時速140キロ程度で走らせて半分の5時間程度でつなぐ。
 ブディ運輸相によると事業期間は4年間。フェーズを大きく二つに分けて、ジャカルタ特別州〜スマラン市(中部ジャワ州)間を2019年中に完成させ、折り返しとなる残り2年間でスマラン市〜スラバヤ市(東ジャワ州)間を終わらせる。
 初期投資額は当初案の80兆ルピアを下回る60兆ルピア。既存路線を使うため、土地収用のコストは少ないが、懸念材料もある。
 800カ所あるとされる踏切を整理、改良するほか、立体交差化や地下道を建設。カーブの多い既存路線を直線にする必要がある。踏切対策に全体の3〜4割に当たる20兆〜25兆ルピアの予算が見積もられているが、場所によっては工事が難航し、コストが膨らむ可能性もある。
 公共事業・国民住宅省や地方自治体と協力して、円滑に進めるための事業スキーム作りに臨むことになるが、「老朽化している部分も多く、地盤の問題などもあり建設工事が長引くことも考えられる」(国鉄幹部)という。
 同鉄道事業については、既存路線を利用するか、新路線を敷設するかなどをめぐって計画が遅れていた。和泉洋人首相補佐官が9月に来イし、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領や政府高官と会談。既存路線改良する案に決まった。
 資金調達は16年末の時点で政府はPPP(官民連携パートナーシップ)で推進する意向を表明していたが、計画通りに進めるためには詳細な見積もりを示し、国家予算投入も含めて資金繰りのあり方を検討する必要がある。(平野慧)

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