アグン山7万5000人避難 バリ島 火山性地震が増加

 バリ島カランアセム県の霊峰アグン山(3031メートル)で噴火への警戒が続いている。国家防災庁(BNPB)によると、避難者数は26日正午までに7万5673人に上り、島内の377カ所に避難所が設けられた。浅い場所での火山性地震が増えており、各国は同山周辺への訪問中止を呼びかけている。   
 25日は浅い場所で547回、深い場所で564回の火山性地震を観測した。噴火警戒レベルは22日以来、最高の「アワス(避難準備)」を継続。BNPBは噴火時期は予測できないとしている。 
 避難が勧告されている、火口から半径9キロ圏内などの住民は約6万2千人とされるが、それを上回る7万人超が避難したことについて、BNPBのストポ・ヌグロホ報道官は「避難区域外の住民も避難しているため」と説明した。一方で家畜の世話などを理由に避難を拒んでいる住民もおり、説得を続ける。 
 日本外務省は23日付で、アグン山とその周辺への渡航を中止・延期するよう注意喚起を出した。これまでに米国や英国、オーストラリア、シンガポールなどもアグン山周辺を訪れないよう注意喚起している。 
 26日現在、バリ島のングラライ空港発着の航空便に影響は出ていない。 
 運輸省は噴火した場合、火山灰が広範囲に降り、航空便が安全に運航できなくなる可能性を指摘。東ジャワ州スラバヤのジュアンダ空港、中部ジャワ州ソロのアディスマルモ空港、西ヌサトゥンガラ州のロンボク空港、南スラウェシ州マカッサルのハサヌディン空港など国内9カ所の空港で、航空機の受け入れ準備を進めている。 
 ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は26日、避難所となっているクルンクン県のスウェチャ・スポーツ施設を訪問して住民たちを見舞い、支援物資を提供するとともに「アグン山による影響を最小限に抑えられるように、当局の指示に従ってほしい」と呼びかけた。

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