スマランから40キロ開通 中部ジャワ高速道路 サラティガまで延伸 景観美しい料金所
中部ジャワ州スマラン〜サラティガ間(40・4キロ)を結ぶ高速道路が25日に開通した。ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領はインフラ整備による中部ジャワの物流改善を急ぐ方針を表明した。ムルバブ山を望む景観が美しい高速道としても話題になりそうだ。
25日に開通したのは、スマラン〜ソロを結ぶ高速道(72・64キロ)の第3区間に当たるバウェン〜サラティガ間(17・6キロ)。これまで第1区間トゥンバラン〜ウンガラン(16・3キロ)が2011年、第2区間ウンガラン〜バウェン(11・3キロ)が14年にそれぞれ開通していた。
引き続き第4区間サラティガ〜ボヨラリ(22・4キロ)、第5区間ボヨラリ〜カルトスロ(約11・1キロ)の建設を進める。来年6月のレバラン(断食月明け大祭)前にはソロまで開通させ、スマラン〜ソロ間を1時間で移動できるようにする。
開通式典は25日、料金所が設置されたサラティガ市ティンキルで開かれ、ジョコウィ大統領や閣僚が出席した。大統領は「人やモノをより早く動かすことができれば、商品の価格も下がる」と説明。現在約4時間かかるスマラン〜ソロ間の陸路を高速道で4分の1に短縮し、物流改善を急ぐ方針を示した。
また「ジャカルタから東ジャワ州スラバヤを通り、プロボリンゴまで2018年末には高速道路でつながるだろう」と話し、ジャワ島横断高速道路の建設を急ピッチで進めるよう指示。19年には国内で計1800キロの高速道が完成すると強調した。
バウェン〜サラティガ間の利用料金は、一般車両が1万7500ルピア。スマラン(バニュマニック)〜サラティガ間は3万2千ルピア。ジョコウィ大統領が乗る車は電子マネーを使って通過し、電子マネーの利用促進を呼びかけた。
同区間はことしのレバラン(断食月明け大祭)の長期休暇前後に一時的に供用し、9月15日からは試験期間として無料で通行できるようになっていた。
レバラン時期には、サラティガ料金所から見えるムルバブ山(3142メートル)が美しいと、ソーシャルメディアなどを通じて話題になった。中部ジャワ州のガンジャル・プラノウォ知事は「世界で最も美しい高速道路」とアピールしている。
スマラン〜ソロ間は、国営高速道路管理ジャサマルガとアストラ・インフラ、サラナ・プンバグナン・ジャワ・トゥンガから成る共同事業体「トランス・マルガ・ジャワ・トゥンガ(TMJ)」が管理している。今回開通したバウェン〜サラティガ間の建設費は1650億ルピア。(毛利春香)