前年比4.7%増の106万台 昨年自動車販売 中国ウーリンに関心

 2016年の自動車販売台数がほぼ固まった。ガイキンド(自動車工業会)発表や各社への取材によると、前年比で約4・7%増の106万台(出荷ベース)だった。業界はことしも緩やかに販売台数が増加し、年間で110万台を超える見通しを示している。
 各日系自動車に16年通年の販売台数(出荷ベース)を聞いたところ、トヨタが38万2652台で首位。続いてホンダが19万9364台、ダイハツの18万9683台と続いた。 
 昨年は低価格低燃費車(LCGC)を適用する本格的な3列シートで7人乗りの自動車が投入され、業界全体の販売台数を押し上げた。ダイハツはLCGC7人乗り「シグラ」の販売が好調で、小売りベースで過去最高の販売台数を記録した。 
 商用車では、「昨年第4四半期以降インフラ建設向けや資源回復の持ち直し傾向に基づき、販売台数が回復傾向にあり、この傾向はことしに入っても続くだろう」(商用車関係者)と期待する。
 ことしはインフラ開発が進むジャワ島外での販売に期待する声なども上がった。 
 直近の販売動向の印象について、例年1月は消費が鈍化傾向にあるが、「それでも例年に比べやや売れ行きが鈍い」(業界関係者)という。 
 各社ことしも新車の投入を控えている中、年内に販売開始を予定している中国の自動車大手、五菱(ウーリン)への関心は高い。 
 米ゼネラル・モーターズ(GM)と組んで展開するウーリンは、ことしの第3四半期(7〜9月)ごろをめどに低価格帯のMPV(多目的車)の販売を始める。競合はトヨタのアバンザなどがひしめく最も市場の大きい層とみられる。 
 地元メディアによると、西ジャワ州ブカシ県チカランに建設中の工場進ちょく率は7割に達しているという。ことし中に販売代理店を50店舗設置し、販売体制を整える姿勢を示しているが、1年間で50店舗の代理店網を敷くのは「すべて新設店舗で対応するのは難しいのでは」(業界関係者)との声がある。 
 既存の日系自動車よりも安い自動車で販売するとの憶測が広がる中、ウーリンから価格帯に対する公式発表はまだない。(佐藤拓也)

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