トウガラシが高騰 牛肉上回る 公共料金も値上げ (2017年01月09日)

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 1月から一部電気やガソリンなど公共料金が値上がりした。年明け以降、天候不良を理由に家庭の生活必需品であるトウガラシの価格も高騰、一部では牛肉の値段以上につり上がり、家庭の生活に影響を与えている。

 1月から2010年以来の値上げとなった車両登録証(STNK)発行手数料のほかに、契約容量900VA(ボルトアンペア)の家庭用電気料金やレギュラーガソリン「プルタライト」(オクタン価90)などが値上がりした。たばこにかかる付加価値税の引き上げでたばこ代も上がっている。
 電気料金の契約容量900VAの利用者は主に中間層。約1800万の契約者に影響する。プルタライトの利用者も一般家庭が大半だ。トウガラシは、通常1キロ当たり5万ルピア以下の商品が10万ルピアを超え、牛肉の価格を上回るケースも出ている。
 生活必需品の値上げをめぐっては、消費者の購買力低下につながる懸念がある。ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)政権発足直後に断行した燃料補助金の削減による燃料価格の値上げで一時支持率の急落につながった背景があり、政府は生活必需品の値上げの対応に追われている。
 政府は電気料金の値上げは補助金の配分を見直したためと説明。中間層向けだった補助金を削減し、低所得者層に再配分する方針を強調している。
 ダルミン・ナスチオン経済調整相はトウガラシの高騰は天候不良によるものと説明し、販売価格のカルテルの疑いを否定。アムラン・スライマン農業相は早急にトウガラシの価格問題を解決するのは困難と指摘しつつ「トウガラシの高騰は季節要因が強く、一定の生産量は確保できている」と話している。
 16年の通年インフレ率は3.02%と、5年ぶりの低水準に抑えられ、昨年は電気料金も値下げが続いていた。ことしに入り各種料金の値上げで家庭から戸惑いの声が上がっている。(佐藤拓也)


■「20年間で最高」 青果卸売市場 食卓に影響じわり

 「20年間店をやっていて、今が一番高い気がする」。東ジャカルタのクラマット・ジャティ中央市場でトウガラシを売るイスワ・ユニさん(45)は、価格が通常の約2倍に跳ね上がったと嘆いた。
 イスワさんの店では8日現在、赤トウガラシの一種「チャベ・ラウィット・メラ」を1キロ8万5千〜9万ルピアで販売。辛味調味料「サンバル」に重宝される最も辛い品種だが、天候不順に伴う不作で、仕入れ量はピーク時の4分の1にとどまるという。
 クラマット・ジャティ中央市場はジャカルタ最大の青果卸売市場で、各地から毎日、商人が仕入れにやってくる。東ジャカルタ・ジャティヌガラで青果店を営むソディキンさん(40)もその1人。「こんなに高いの?」「これでも昨日より5万ルピア下がったんだ」との店員とのやり取りの末、この日は赤トウガラシをいつもの半量、4キロだけ買った。
 小売市場の一つ、中央ジャカルタのゴンダンディア市場で8日、青果店4店に聞いたところ、チャベ・ラウィット・メラの1キロ当たりの価格は12万〜14万ルピア。通常は8万ルピア前後だが、ことしに入り、一時15万ルピアまで上がったという店もある。同じ市場で売られる国産牛もも肉の価格は1キロ12万ルピア。青果店店主の1人、インダさん(39)は「(赤トウガラシの)売り上げが通常の4割ほどに落ち込んだ」と厳しい表情だ。
 「1万ルピア分ください」。会社員のソビリンさん(47)が声をかけると、店員が数種の赤トウガラシを手に取り、袋に詰めた。その量わずか100グラム。「多い時は、1キロまとめて買うんだけどね。この値段じゃちょっと」。ソビリンさんは買い物袋を手に、ため息をついた。(木村綾、写真も)

クラマット・ジャティ中央市場でトウガラシを売る商人
クラマット・ジャティ中央市場でトウガラシを売る商人

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