インドネシア感を強調 輸出用パッケージに工夫 TEI
中央ジャカルタ・クマヨランのJIエキスポで12日に開幕した「第31回トレードエキスポ・インドネシア(TEI)」(商業省主催)。国産家具や燃料、食料品、化粧品などさまざまな特産品が並ぶ会場を回り、インドネシアらしさを強調したパッケージについて出展者に話を聞いた。
初日の12日に会場を訪れたジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は、輸出増や新市場開拓には「これまでないがしろにしてきた(商品を包装する)パッケージデザインを高めることが重要」と話した。
このパッケージに関し、化粧品販売会社の社長秘書、イスティ・コマンさん(30)は「輸出するにあたって、インドネシア感をアピールすることを意識した」と強調する。
植物の模様がバティック(ろうけつ染め)のモチーフのように描かれたパッケージは、一目でインドネシアの製品と分かる。すでにカメルーンとナイジェリアに輸出しており、ことしに入って韓国の美容器具メーカーとも提携した。
東南アジアのハラル食品を日本へ輸出、販売まで手がける南洋元の春日井勝範代表取締役は「2010年ごろから大手企業のパッケージはデザインもきれいで質も良いものが増えたが、中小企業にはまだ課題が残る。デザインよりもパッケージ素材や印刷の質を上げることから始めなければならない」と話した。
TEIでは13日までに、コーヒーや紅茶、海産物加工品、セメント、石炭、家具、タイルなど30件の輸出契約が結ばれた。契約総額は、約1億8600万ドルに上った。(中島昭浩、江原早紀)