顔以外にモザイク 競泳選手のテレビ映像 国体
西ジャワ州バンドンで17日に開幕した第19回国民体育大会(PON)で、女子競泳選手のインタビュー映像に、モザイクをかけてテレビ放送したことがインターネット上で議論を巻き起こしている。複数の地元メディアが19日、報じた。インドネシア放送委員会(KPI)は、「放映したテレビ局の判断で行われた措置」と主張、検閲など当局の関与を否定している。
問題の映像は、競技用プールではなく、ホテル内のプールサイドで撮影された。放送時、顔以外のほとんどの部分がモザイク処理された。
映像は短文投稿サイトのツイッターなど、ソーシャルメディアで話題となり、「モザイクをかけるならPON自体を見る必要がない」、「モザイクは裸の時にするべき」などと抗議の声が上がった。
これに対し、KPI映像監視部調整役のハルドリィ・ステファノ・パリエラさんは、地元メディアの取材に「モザイクはテレビ局の判断で行われ、KPIからの指示はなかった」と強調。KPIのユリアンドレ・ダルウィス委員長も自身のツイッターアカウントで、「競技中の長時間映像はモザイク処理の必要はない」と説明した。
一方で、同委員長はポルノ規制などを定めた放送法(2002年第32号)や12年発行の放送基準、放送手順指針の順守を要求。これらの関連法では、クローズアップ撮影などで、太ももと尻、胸だけを映すことを禁止しており、「報道の自由を侵害するのではなく、より良い放送を作るために必要な規定だ」と理解を求めた。(中島昭浩)