デモのための公園 独立記念広場に完成

 アホック・ジャカルタ特別州知事は30日、中央ジャカルタの独立記念広場の一角に完成したパンダン宮殿公園で式典を開いた。アホック知事は公園のテーマを「人間の多様性」とし、デモや芸術活動の場として位置付けている。
 公園は独立記念塔(モナス)の北西に位置し、近くのイスタナ(大統領宮殿)周辺のメダン・ムルデカ・バラット通りなどでは、労働者らによるデモが行われてきた。
 デモに参加する人々によるごみの不法投棄は地域の問題になっており、渋滞や事故の原因になるなど交通にも影響を与えてきた。アホック知事はこれらの問題を解決するため、警視庁と協議して公園を建設し、許可制にして、公園で秩序あるデモをさせるようにしようと考えたという。
 また、市民による芸術活動を披露する場としても活用される。公園の入口にはモハマド・ハッタ初代副大統領や、近代教育制度の確立に尽力したハジャル・デワンタラ氏など独立当初に活躍した人物のイラストが並び、また市民が作った色とりどりのたくさんのランタンが飾られている。
 公園内にはジャカルタ特別州の子どもたちが作ったアート作品が飾られている。アホック知事は「芸術家のための公園というのは非常に珍しい。ジャカルタの街のイメージ向上を期待する」と語った。(平野慧)

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