巨大テーマパーク ボゴール・リドに建設 MNC、中国企業と

 メディア、金融などを手がける大手複合企業、MNCグループの不動産事業を担うMNCランドは中国の大手建設会社、中国冶金科工集団(MCC)と組み、総額5億ドル(約6.6兆ルピア)で西ジャワ州ボゴール県リドにテーマパークを建設する。テーマパークを含めたリドのリゾート開発計画は合計で3千ヘクタールに及ぶ。                                                                   
 MNCグループのハリー・タヌスディビヨCEOは先週、中央ジャカルタのホテル・グランド・ハイアットでMCCと覚書に調印した。テーマパークなどの建設に55ヘクタールの土地を利用する。ことしの第4四半期(9〜12月)ごろに着工し、2019年4月に完工を目指す。中国企業のMCCはテーマパークに加え、ホテル2棟とショッピングやレストランなどができる商業施設も建設する。
 建設資金5億ドルは、中国国営の中国輸出信用保険を中心に中国の金融機関や企業から調達する。ハリー氏は「MCCは上海ディズニーランドの事業に携わった実績がある」と提携した理由を説明し、「ユニバーサル・スタジオ・シンガポールよりも大きく、国際的なテーマパークにする」と強調した。日本のディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパンよりも敷地面積は広くなる見込み。
 ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの運営に携わった経歴を持つMNCランドのキム・ロビン・フィアー氏は「テーマパークではMNCが制作し、民放テレビ局のRCTIで放映しているアニメ、『KIKO』を活用したアトラクションなどを考えている」と述べ、メディア事業の発展に向けてテーマパークを建設する意向を明かした。ほかのアニメキャラクターを使用する予定はないという。
 テーマパークのほかに、MNCランドはことし3月に韓国政府の保有する土地調査・開発機関のKAIAや民間不動産企業などと提携し、リドに約2千ヘクタールのスマートシティを開発するための覚書を結んだ。
 昨年9月には、現在米大統領選共和党の指名を確実にしているドナルド・トランプ氏が所有するトランプ・ホテル・コレクションと提携。350ヘクタールの土地にホテルやゴルフ場などを建設する計画が浮上し、合計3千ヘクタールのリゾート開発計画が具体的に動き始めた。
 リドは、財閥バクリーグループがリゾート開発を進めていたが、MNCが高速道路などのインフラ施設の開発計画を含め引き継ぐ形になった。
 ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は21日に高速道路の建設現場を訪れ、建設を加速化するよう指示している。(佐藤拓也)

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