6メートルの防水堤、機能せず 西ジャワ州ブカシの大洪水

 西ジャワ州ブカシ市で21日から23日に大雨が降り、同市を流れるブカシ川が氾濫し、周辺住宅地に洪水被害が広がった。川沿いには高さ6メートルの防水堤があったが、機能しなかった。
 冠水被害がとくに深刻だったのは、同市ジャティアシ郡にある住宅地「ポンドック・グデ・プルマイ(PGP)」。
 21日未明から降り続いた豪雨の影響でPGPの民家が最大で4メートル冠水する被害が報告され、市の災害対策局(BPBD)が設置した避難所へ移る住民もいた。
 地元紙ワルタ・コタによると、洪水が始まったのは同日午前9時ごろから。PGPのそばを流れるブカシ川の水量が雨で増水し、防水堤を乗り越えて周辺地域に流入。正午ごろには4メートルほどの高さまで達し、PGPでは1500世帯が冠水被害にあった。
 ブカシ川の川岸ではPGPから北に向かって高さ約6メートルの防水堤が全長1・5キロにわたって設置されている。
 川の許容流量は毎秒200〜250立方メートルだが、同日は激しい雨の影響でその3倍にあたる同780立方メートルを記録。最も深刻だった2007年の洪水時の同720立方メートルを上回った。
 被害報告を受けたBPBDは洪水対策として、周辺の住宅を取り壊して川を拡幅するのではなく、最初に取り組むべきは川底に蓄積されたごみや土などをしゅんせつし、川底を深くすることだと指摘する。川底は年々浅くなっており、20〜30年前と同様に川の深さを4メートルに戻すことで、許容流量を400〜500立方メートルまで改善することができ、深刻な洪水被害を防げるという。
 ブカシ市は河川整備を実施するため、公共事業・国民住宅省に協力を要請している。(山本康行)

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