人工島開発で贈収賄 KPK 大手不動産トップを追及

 汚職撲滅委員会(KPK)がジャカルタ湾に造成中の人工島の建設事業に絡む贈収賄事件の追及を本格化させている。事業に関する条例案審議で、ジャカルタ特別州議会議員が便宜供与を求めた大手不動産開発業者トップから賄賂を受領したことが発覚。ジャカルタ特別州のアホック知事は条例案や事業許可発行などについて説明する用意があるとしている。
 KPKは先月31日、州議会のモハマッド・サヌシD委員会副委員長(グリンドラ党)を収賄容疑で現行犯逮捕した。州議会は開発業者に課す義務などを定める「ジャカルタ北岸戦略地域計画」の条例案で、不動産の評価額に課す税率を当初の15%から5%に引き下げることを提案。開発業者からの賄賂約20億ルピアと引き換えに提示した裏取引だった疑いが浮上した。
 人工島造成は計17島を計画。A〜J島は1平方メートルあたり評価額を1千万ルピア、K〜M島は同3千万ルピアと設定し、税率を引き下げることで不動産業者の負担軽減を図ったとみられる。
 KPKは贈賄の疑いで、A〜E島(計1331ヘクタール)を受注した大手不動産アグン・スダユ・グループのスギアント・クスマ会長に海外渡航禁止処分を下したほか、G島(161ヘクタール)を造成するアグン・ポドモロ・ランドのアリスマン・ウィジャヤ社長の身柄を拘束した。
 KPKのラオデ・シャリフ副委員長は地元メディアに「条例案審議に関わった関係者を取り調べていく」と述べ、州政府からはアホック知事を参考人聴取する可能性もあるとしている。
 埋め立て事業について、アホック知事は「事業許可発行について説明する用意がある」と述べ、「事業自体に賛否あるが、反対者は行政裁判所に告発し、法的に決着すべきだ」と強調した。
 また一部のメディアが、アグン・ポドモロ・グループがG島開発と警視庁の駐車場ビル建設事業(総工費800億ルピア)を受注していることを関連付け、裏取引材料になった可能生があると報じているが、同知事は「埋め立て事業の受注条件として駐車場整備が含まれており、いずれもジャカルタの開発に貢献する事業だ」と説明した。
 人工島計画 32キロにわたる巨大防潮堤(ジャイアント・シーウォール)の内側にA〜Q島の計17島を造成、計5100ヘクタールとなる。観光や娯楽、商業、金融、MICE(研修、視察、会議、展示会)などそれぞれの島に特化した機能を持たせる。民間5社のほか、州営建設ジャックプロ、プンバングナン・ジャヤ・アンチョール、国営港湾管理第2ペリンド、州政府が開発する。(配島克彦)

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